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X ーthe another storyー

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第五十三話 幸福その八

「他の人ともな」
「地の龍の皆さん天の龍の皆さんに」
「クラスメイトにも友達が増えたな」
「皆友達です」
「それならな」
「これからはですね」
「皆と。そして出来る限り多くの人とな」
 まさにと言うのだった、カレーを食べながら。
「一緒にいるのだ、いいな」
「お話をして遊んだりもして」
「そうするのだ」
「そうしていきます」
 哪吒は素直に答えた、そうしてだった。
 家族でカレーを食べていった、そのカレーは実に美味かった。
 颯姫は都庁でビーストを観ていた、それから微笑んで言った。
「もうこれでね」
「完全に修復されましたか」
「ええ」
 共にいる遊人に微笑んで答えた。
「そうなったわ」
「それは何よりですね」
「ビーストは友達だから」
 それ故にというのだ。
「こうして完全に修復されて」
「よかったですね」
「ビーストも喜んでいるわ」
「・・・・・・・・・」 
 そのビーストの座席に座って述べた。
「とてもね」
「前から思っていたのですが」
 遊人は颯姫とビーストを観て話した。
「彼は感情がありますね」
「ええ、魂が」
「そうですね」
「そのうえで」
 それでとだ、颯姫は答えた。
「私をいつも助けてくれているわ」
「親友ですね」
「お兄さんね」
 遊人に笑ってこうも言った。
「そんな存在よ」
「そうですか」
「だからこれからも」
 笑顔で言うのだった。
「ビーストとはね」
「一緒にですね」
「いるわ」
 笑顔のままで言った。
「ずっとね」
「そうされますか」
「そして」
 遊人も見て話した。
「遊人さんとも」
「そうですか、僕と」
「駄目でしょうか」
「お気持ちは気付いていました」
 遊人は優しい笑顔で応えた。
「僕も。ですが」
「それでも」
「年齢が離れていましたので」
「言わなかったのね」
「遠慮というか怖気付いていたというか」
「それで」
「言えませんでした、ですが颯姫さんに先に言われたので」
 それ故にというのだ。
「お答えしないではいられないですね」
「それじゃあ」
「僕でよければ」
 微笑んでの返事だった。
「どうか」
「それじゃあ一緒に」
「やっていきましょう、ただ」
 遊人は颯姫に答えてからまた言った。
「将来のことですが」
「将来?」
「そうです、颯姫さんが高校と大学を卒業され」
 そうしてというのだ。 
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