新オズの臆病ライオン
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第十一幕その四
ドロシーはすぐに神宝達と一緒に飛行船に乗り込んで出発しました、飛行船はすぐに離陸して凄い速さで飛びはじめました。
その速さにです、ドロシーはにこりと笑って言いました。
「私の思った通りね」
「普段の倍以上の速さですね」
神宝はその速さに驚いています。
「これは」
「いや、これならです」
カルロスも言います。
「虹の妖精の国まですぐですね」
「まさかこんなに速いなんて」
ジョージは周りの景色を見ています、飛行船は今も三百六十度見えています。
「思いませんでした」
「確か虹の妖精の国は近くなので」
恵梨香は向かう先のお話をしました。
「あっという間に着きますね」
「着いたら」
それならと言うナターシャでした。
「すぐにあちらの国の王様とお会いするんですね」
「そう、そしてね」
そのうえでというのです。
「会議への参加を承認させてもらって」
「そうしてですね」
「ポリクロームさんとお会いして」
「そして飛行船に乗ってもらって」
「すぐに街に戻りますね」
「そうしますね」
「そうするわ、しかしね」
ドロシーは頭に飛行船を操縦する為に脳波即ち操縦する思考を送る為のヘッドギアを被って座っている臆病ライオンを見て言いました。
「本当に速い操縦ね」
「そうだね、僕自身思ってるよ」
臆病ライオンはドロシーに答えました。
「今全速力で操縦しているけれどね」
「貴方の」
「そうしたらだよ」
「この速さね」
「うん、これはどんどんね」
まさにというのです。
「進めていけてるよ」
「そうね、私の思った通りね」
「僕は速いね」
「ええ、それじゃあね」
「虹の妖精の国に行こうね」
「そうしましょう」
こうお話してでした。
飛行船は他の人が操縦している場合とは倍以上の速さでオズの国のお空を進んでいきました、そこにいる鳥やお魚も目を瞠る位の速さで。
青い空も白い雲も突っ切ってでした、虹の妖精の国に着きました。すると出迎えた王様はドロシー達を出迎えて言いました。
「もう来るとは」
「思わなかったかしら」
「とても。しかしすぐにお話が出来て何よりです」
ドロシーと握手をしてから言いました。
「本当に」
「ええ、それじゃあ今からね」
「会議のことでお話させて下さい」
「わかったわ」
こうしてでした。
王様はドロシーに会議に参加させて欲しいと申し出ました、ドロシーはその申し出ににこりと笑って是非と答えました。そうしてです。
ポリクロームが来るとです、ドロシーは彼女に言いました。
「それでは今からね」
「ええ、私もね」
「会議に参加させてもらうわ」
「それではね」
「飛行船に乗ってくれるかしら」
「そうさせてもらうわ」
ポリクロームは笑顔で答えました。
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