| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ドリトル先生とラーメン

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二幕その六

「日笠さんと一緒に行ったらどうかな」
「日笠さん?」
「そう、あの人とね」
「日笠さんってラーメン好きなのかな」 
 先生は王子に言われて少し考えました。
「どうなのかな」
「嫌いな人は少ないだろうし前ね」 
 王子は笑顔でお話しました。
「食堂でラーメン食べてるの見たよ」
「そうなんだ」
「だからね」
「日笠さんをなんだ」
「お誘いしたらどうかな」 
 こう言うのでした。
「それならね」
「そうだね」
 先生も頷きました。
「お誘いしてみるよ」
「そうしたらいいよ」
「そうだね」
 先生が応えるとでした、今度は動物の皆も言いました。
「そうしよう、先生」
「お二人で行って来てね」
「丁度いい機会よ」
「行って来てね」
「あれっ、皆もそう言うんだ」 
 先生は皆の反応に少し驚きました。
「そうなんだ」
「そりゃ言うよ」
 王子は苦笑いで応えました。
「やっぱりね」
「やっぱりっていうと」
「だって先生全くだから」
 それ故にというのです。
「言うよ」
「全く?僕が」
「そうだよ、先生はね」
「ううん、何が全くなのかわからないよ」
「そのうちわかってくれたらいいよ、ただね」
 王子はさらに言いました。
「先生中華街にはね」
「日笠さんとだね」
「一緒に行って」
 そうしてというのです。
「ラーメン食べてきてね」
「それじゃあね」
「うん、あとね」 
 王子はさらに言いました。
「実は僕日本の中華街制覇しているんだ」
「神戸と横浜と長崎だね」
「三つ全部ね」
 先生に笑顔でお話しました。
「そうなんだ」
「そして全ての中華街で食べたんだね」
「そうだよ、ラーメンだってね」
「それはいいね」
「ただ長崎ではね」
 こちらの中華街ではといいますと。
「正確に言うとラーメンじゃないね」
「長崎ちゃんぽんだね」
「そう、あれを食べたよ」
 このお料理をというのです。
「そうだったよ」
「長崎ちゃんぽんだね」
「あれも美味しいね」
「長崎の人達が誇るだけあってね」
「豚骨スープにね」 
 スープはこちらでというのです。
「具が沢山乗せてあって」
「ちゃんぽんだけにね」
「それにね」 
 それに加えてというのです。
「太い麺がね」
「いいね」
「博多ラーメンとはまた違った美味しさがあるよ」
「同じ九州でも違うね」
 先生は笑顔で言いました。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧