神々の塔
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第四十三話 新選組その十二
「相手を兎に角な」
「殺す剣術やな」
「そやからな」
「その攻撃はやな」
「下手に受けずな」
「かわすことやな」
「こちらの能力を上げて」
そしてというのだ。
「敵の能力を下げてな」
「そのうえでやな」
「戦うんや、こっちもな」
「奇麗ごとやなくてやな」
「勝つ為にな」
まさにその為にというのだ。
「戦ってくで」
「ほなな」
それならとだ、中里も仲間達も頷いてだった。
素早さを上げ相手のそれは下げてだった、沖田総司と戦っていった、そして彼が術ではなく剣術を主に用いるのを見てだった。
すぐにだ、リーは言った。
「相手が術をメインにせんのなら」
「こっちはやね」
「メインにする」
綾乃に答えた。
「そしてな」
「戦うことやね」
「相手と同じ土俵に立ってもな」
そうしてもというのだ。
「勝ちにくかったら」
「そっちでは戦わんことやね」
「相手とちゃう戦術でや」
「戦うことやね」
「芥川は素早さの話をしたが」
「他の術もやね」
「どんどん使ってな」
そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「勝つんやね」
「そうしていくで」
「そやね、ほな」
「攻撃の術も使おうか」
こう言って実際にだった。
リーは沖田に炎や氷を放った、すると彼は術には直接攻撃よりも弱く。
そこからダメージを受けて倒れた、それは他の新選組の者も同じで。
最後に芹沢そして近藤が倒されてだ、近藤は笑って言った。
「見事、先に行くのだ」
「祝いに大いに飲んでからな」
芹沢も言って来た。
「そうするのだ」
「ほな。しかし戦が終わりますと」
綾乃は今の陽気で笑顔の新選組の者達を見て言った。
「皆さん気さくですね」
「勝負の時は別だ」
近藤はその綾乃に答えた。
「やはりな」
「そうした時はですか」
「真剣にだ」
「戦うんですね」
「だがそれが終わればな」
「明るくですか」
「しておる、我等は剣や戦を司るが」
そうした神霊達だがというのだ。
「それを離れるとな」
「こうしてですか」
「和気藹々だ」
「そうなんですね」
「酒に遊びにな」
芹沢も言ってきた。
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