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オズのカリフ王

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第十二幕その六

「不老不死だよ」
「誰も歳老いたり死なないよ」
「自分が望む年齢になれて」
「そして絶対に死なないからね」
「だから不老不死のお薬はないけれど」
 最初から皆そうだからです、それではそうしたものが生み出される筈がありません。
「けれどね」
「それでもであるな」
「他のお薬をね」
「生み出しておるか」
「例えばより元気に動けたり」
 そうなったりというのです。
「飲むと効果がある間仙術を使える」
「自分もか」
「そうしたお薬をね」
「生み出しておるか」
「そうなんだ」
「そんなものもあるのじゃな」
 ノーム王もお話を聞いて言いました。
「お主が作って」
「ただ仙術も魔法とね」
 魔法使いが応えました。
「見てわかると思うけれど」
「似ておるな」
「かなりね、これは錬金術も陰陽道もで」
「オズの国で魔法はな」
 ノーム王も言いました。
「使用が制限されておる」
「そう、最近は魔法は免許制になって」
「使える者はな」
「外のお医者さんの資格みたいにね」
 その様にというのです。
「厳しいチェックを受けて試験もね」
「受けてじゃな」
「そのうえでだよ」
「使える様になるな」
「以前はオズマ姫とグリンダさんと私の三人だけが使えたけれど」 
 そうした状況だったこともお話しました。
「今ではね」
「免許制であるな」
「それで仙術等もだよ」
「使うにはじゃな」
「免許制になったんだ」
「そうなのじゃな」
「だから悟空さん達もね」 
 この人達もというのです。
「免許をね」
「持っておるからか」
「仙術を使えるんだ」
「そうなのじゃな」
「悟空さん達の仙術は凄いのよね」 
 ドロシーも唸って言います。
「筋斗雲に乗って如意棒の大きさを変えられて分身して」
「あの仙術でかつては中国の天界を大暴れしたのじゃったな」
 ドワーフ王はこのことをお話に出しました。
「そうであったな」
「そうなの、それでお釈迦様に懲らしめられたのよ」
「それで石に入れられてな」
「三蔵法師さんにお会いするまでそのままだったのよ」
「凄いお仕置きであるが」
「兎に角悟空さんの術はね」
「痛快なまでに凄いわ」
 ドワーフ王も言いました。
「実にな」
「そうなのよね」
「けれどそんなに凄い術ならだよ」
「やっぱり悪戯に使われると怖いよね」 
 臆病ライオンと腹ペコタイガーが言いました。
「どうにも」
「実際孫悟空さん大暴れしてね」
「普通の神様じゃ手がつけられなくて」
「それでお釈迦様が出て来たし」
「あんな凄い方がね」
「だからオズマも考えたの」
 ドロシーはまた言いました、見れば皆と一緒にパーティーの場で出されているサンドイッチやハンバーガー、点心、お寿司といったものを食べています。 
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