オズのカリフ王
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第十二幕その三
「本当に」
「お茶を飲んでお菓子を楽しんで」
神宝もお茶を飲んでいます。
「素敵ですよね」
「あれじゃ、茶道のな」
それのと言うノーム王でした。
「あの詫び寂びの趣もいいのう」
「まさに文化じゃ」
ドワーフ王もお茶を口にして言います。
「こうしてお茶を飲むのも」
「ただお茶を飲んでな」
「お菓子を楽しむのかというとな」
「これが違う」
「うむ、文化でもある」
「これが至ってな」
「いいものじゃ」
こうノーム王に言いました。
「まことに」
「左様じゃな」
「日本の茶道もよいのう」
「文化を楽しむことの何とよいことか」
「今はティータイムだけれど」
テーブル掛けから出したトロットも言います。
「こうしたものもいいでしょ」
「うむ、ただ本来はな」
ノーム王はそのトロットに言いました。
「茶道のお部屋で茶器を使ってな」
「そう、そうして煎れてね」
「飲むものもであるな」
「お菓子も食べてね」
「そうであったな」
「それが茶道なのよ」
この文化だというのです。
「日本のね」
「うむ、正座すると聞いたが」
「本来はね」
見れば今正座しているのは日本人の恵梨香だけです、他の皆はそれぞれの姿勢で座って飲んでいます。
「けれど無理をしないこともね」
「よいか」
「無理をして楽しむものじゃないから」
茶道はというのです。
「だからね」
「正座でなくともよいか」
「そうよ、それでね」
そのうえでというのです。
「楽しめばいいのよ」
「そうしたものじゃな」
「そうなのよ、あとグリーンティーはね」
トロットはこのお茶のお話もしました。
「お抹茶を冷やして甘くしたものだけれど」
「まあこのお茶と思っていいな」
「そう、だからね」
「あちらも美味いのう」
「そうなのよね」
笑顔で言うのでした。
「あちらも」
「そうであるな」
「お抹茶は苦いから」
「それに慣れんとな」
「飲んでも辛いのよね」
「しかしグリーンティーはな」
「甘くしてあって」
冷やしたうえでというのです。
「あちらはあちらでね」
「美味しいからのう」
「楽しめるわ」
「では今度飲もう」
ノーム王は笑顔で言いました。
「そうするぞ」
「そちらもいいでしょ」
「ではそういえばグリーンティーとなれば」
ここでまた言ったノーム王でした。
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