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夢幻水滸伝

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第三百十九話 ロサンゼルスからはじまるその五

「カルフォルニアをや」
「この州をですか7」
「統一するわ」
「そうされますか」
「この州はでかい」
 こうも言うのだった。
「土地だけやなくて人も多くて」
「しかも豊かですね」
「アメリカの諸州の中でもな」
「かなり上の方ですね」
「そのカルフォルニアを掌握出来たらな」
「大きいですね」
「まずはアメリカの西部を統一して」
 そしてというのだ。
「そこからな」
「アメリカ全体をですね」
「統一したいが」 
 その前にというのだ。
「第一段階、基盤としてな」
「カルフォルニア州をですね」
「統一するわ」
「そうされますね」
「それでな」
 トウェインはソースをかけたカツを食べつつ言った。
「統治の中で軍隊もや」
「整えますね」
「そうするけどな」
 それでもというのだ。
「州の統一、勢力拡大にはな」
「用いられますよね」
「そうするけどな」
 それでもというのだ。
「戦ばかり、軍隊を送ってな」
「街や村を攻め落としてもですね」
「時間がかかるしお金もな」
 軍隊を動かすと、というのだ。
「かかる、犠牲も出るし常に攻め落とせるとは限らん」
「それが戦ということですね」
「そや、戦はな」
 これはというのだ。
「運も大きい」
「そうですね」
「運がないと負ける」
 トウェインは真剣な顔で言い切った。
「それだけでな」
「どれだけの戦力でも」
「スポーツでもそうやが」
 こちらもというのだ。
「運がないとな」
「敗れますね、確かに」
 市長もそれはと答えた。
「実際に」
「そやろ、それでな」
「戦はですか」
「出来る限りな」
「しないでいきますか」
「使者を送ってな」
「カルフォルニア州の街や村に」
「そしてな」 
 そのうえでというのだ。
「降る様に勧める、一度で降ったらええが」
「そうでなくともですか」
「何度も送ってな」
 その様にしてというのだ。
「降ってもらうわ」
「そうしていきますか」
「そしてな」
「勢力に加えていき」
「統治をな」
「進めていきますか」
「そや、わいは確かに六将星の一人や」
「星の方でもとりわけ武に優れておられますね」 
 市長もこのことを言ってきた、言いつつ彼もカツを食べている。カツ以外にはザワークラフトを入れたサラダやホウレン草のスープそれにパンもある。 
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