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夢幻水滸伝

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第三百十八話 もう一人の覇者を見てその六

「水軍にしてもな」
「全体をですね」
「強くするんや」
「そうしますか」
「一つ一つが強いのはええ」
 このことを認めもした。
「そやけどな」
「どうせならですね」
「そや、強くするんやったらな」
 それならというのだ。
「軍全体をや」
「強うすることですね」
「それで艦艇もな」
「大砲の口径まで統一して」
「質のええもんを量産してな」
「全体を強くしますね」
「そうするんや、やっぱり戦は数や」
 こうもだ、メルヴィルは言った。
「兵器にしてもや」
「そうですね」
「そや、多くの質のええもんをな」
「揃えるのですね」
「そうするんや、ほな艦艇もな」
 こちらもというのだ。
「量産するで」
「工業力もかなり上がりましたし」
 このことはボームが言ってきた。
「東部を統一してからも」
「ああ、全体的にな」
「そうなりましたし」
「そやから兵器もな」
「その工業力を用いて」
「そしてや」
 そのうえでというのだ。
「量産にや」
「入りますね」
「そうするで」
 強い声で言ってだった。
 メルヴィルはあらゆる兵器の量産を推し進めさせた、すると東部全体の工業力が如何なく発揮されてだった。
 瞬く間に質のいい兵器が量産され軍備はさらに整った、だが。
 メルヴィルは仲間達にだ、ニューヨークの庁舎の中の会議室でこんなことを言った。
「西も統一されてるけどな」
「トウェイン君達ですね」
「州の数も人口も国力もな」
 ボームに対して答えた。
「もうな」
「完全に、ですね」
「二分されていてな」
 そうしてというのだ。
「互角や」
「星の人の数も」
「同じや、それでやが」
「その西部とですね」
「果たしてどうしてくか」
「戦ですか」
 真剣な顔でだ、ボームは問うた。
「そうなりますか」
「否定出来んわ」
 真剣な顔のままで答えた。
「そこは」
「やはりそうですか」
「戦をしてな」
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「アメリカの統一をですか」
「果たすか、ただ話もな」
 こちらもというのだ。 
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