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オズのカリフ王

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第九幕その二

「そうなのね」
「そうだよ、そうなっているよ」
 キャプテンはトロットにも答えました。
「これがね」
「そうなのね」
「わしもムシノスケ教授に教えてもらったんだ」
 オズの国きっての学者さんであるこの人にというのです。
「そうだってね」
「あの人になの」
「そうなんだ」
「成程ね」
「わしもそのお話には驚いたよ」
「そうよね、そうなるなんて」
 まさにとです、トロットは言いました。
「学問も変わるのね」
「教授はそうも言ってたよ」
「学問は時代によって変わるって」
「色々学ばれていって」
 そうしてというのです。
「そのうえでね」
「わかっていくのね」
「新しいことが次々とね」
「そうなるのね」
「世の中に変わらないものはなくて」
 それでというのです。
「学問もだよ」
「変わるのね」
「それもどんどんね」
「変わらないものはないから」
「そうだよ」
「オズの国自体も変わって」
 トロットは考えるお顔で言いました。
「そしてなのね」
「そうだよ、ただね」
「ただ?」
「教授が言うには大型の水棲爬虫類もね」
 こちらの生きものもというのです。
「恐竜と考えてもね」
「いいのね」
「大型の爬虫類という点では」
 そのことから考えればというのです。
「同じだってね」
「言ってるのね」
「そうだよ」
「そういうことね」
「恐竜もいるなんていいですよね」
 こう言ったのはジョージでした。
「オズの国は」
「そして普通に見られるなんて最高です」
 カルロスも言います。
「外の世界じゃいるかどうかわからないですから」
「いて欲しいし見たいですが」
 神宝は自分の望みを言葉に出しました。
「残念ですが」
「恐竜って皆に人気なんですよ」
 恵梨香はこう言いました。
「私達子供からは特に」
「大きくて恰好よくて」
 ナターシャも言います。
「素敵な生きものですよね」
「あたしも大好きよ」
 つぎはぎ娘は笑顔で言いました。
「見られたらそれだけで幸せよ」
「うむ、地下にもおるが」
 ノーム王も言います。
「やはり恰好よいのう」
「全くじゃ、わしはステゴサウルスが好きじゃ」
 ドワーフ王も続きました。
「大型の水棲爬虫類ならアーケロンか」
「あの大きな亀じゃな」
 ノーム王は笑顔で応えました。 
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