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おぢばにおかえり

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第七十六話 次の日も会ってその二十四

「ひのきしんさせてもらわないと入らないわよね」
「詰所のお風呂は」
「そこはしっかり考えてるの」
「だって何もしないでお風呂に入るって図々しいですよ」
「そう言われるとね」
 私もです。
「詰所に住ませてもらってるかお泊りしているなら別だけれど」
「僕時々泊ってますけれどね」
「そういえばそうね」
「ですが普段はです」
「ひのきしんさせてもらって」
「それで汗をかかせてもらって」
 そうしてというのです。
「それからです」
「入らせてもらってるのね」
「親戚で前にお話した叔父ですが」
「あの図々しいっていう」
「今日行くって言ってお邪魔しますも言わないで来て」
「ご飯何杯も食べてお風呂もなの」
「平気で入るんですよ、そういうの見てますんで」
 それでというのです。
「僕はそうしたことしないです」
「そうなのね」
「そこはしっかりして」
 そしてというのです。
「やっていってるつもりです」
「しっかりすることはいいことね」
「そうですよね」
「ええ、ただ新一君って本当に反面教師多いわね」
 つくづく思いました、今も。
「ひながた、お手本よりもなのね」
「嫌いな相手を見て絶対にこうなるかですね」
「相手の人を心の底から嫌いながら思うわね」
「はい、ああはなるまいじゃなくて」
「全否定でよね」
「憎みながら」
「にくい、はらだちはほこりだからね」
 八つのほこりのうちです。 
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