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X ーthe another storyー

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第三十四話 外宴その八

「何かあればです」
「わいを助けてくれるか」
「はい」
 屈託のない純粋な笑顔での返事だった。
「必ず」
「そうか、護刃ちゃんもか」
「何かあれば飛んで来ますね」
 空汰の危機にはというのだ。
「絶対に」
「ほな護刃ちゃんにも言うわ」 
 空汰は実際に彼女にも言った、それも笑顔で。
「その時は頼むわ」
「それでは」
「お互い何かあれば助け合いましょう」
 火煉獄は全体で語った。
「そうしましょう」
「そうですね、僕達のうち誰も死んではいけません」
 征一狼も言って来た。
「一人も」
「そうして戦いを終わらせるべきだから」
「七人のうち誰かに危機が訪れたなら」
「他の六人で助けて」
「救い出しましょう」
「絶対にね」
 こう言うのだった。
「そうしていきましょう」
「絶対に」
「小鳥を護って封真を連れ戻してな」
 神威は二人の話を聞いてあらためて言った。
「そしてだ」
「皆でなのね」
「戦いを終わらせることもだ」
 小鳥に応えて話した。
「俺の目的になった」
「そうなのね」
「だからな」
 それでとだ、小鳥に顔を向けて微笑んで話した。
「戦いの時はな」
「誰も死なせないことも」
「目的にする」
 これからはというのだ。
「このこともな」
「そうするのね」
「皆で生きて戦いを終わらせて」
「そしてまた皆で」
「こうした時を楽しみたい」
 小鳥に微笑んだまま言うのだった。
「その気持ちが確かになってきた」
「そうなったのね」
「ああ、だからな」 
 それでというのだ。
「これからはな」
「誰も死なせない為にも戦うのね」
「小鳥も空汰も他の皆もな」
 誰もがというのだ。
「そうしたい」
「そうか、ほな頼むで」
 空汰はまた神威に言ってきた。
「わいも必死に生きる様にするけれどな」
「力が及ばない時はか」
「ああ、頼むで」
「任せろ、お前も誰もな」
「絶対にやな」
「死なさへんな」
「何があってもな」
 こう言ってだった。
 神威は小鳥が入れてくれた日本酒を飲んだ、そうしてまた肉を食べて仲間達と楽しんだ。勿論甘いものも楽しんだ。
 星史郎はバーベキューを食べながらサングラスを外して言った。
「今はいいですね」
「ここにいるのは私達だけよ」
 庚はブランデーを手にその星史郎に微笑んで答えた。
「だからね」
「気遣いは無用ですか」
「そうよ」
「それは何よりです。実はです」
 その目、片方は力をなくしたそれでというのだ。 
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