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オズのカリフ王

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第三幕その十一

「まさに」
「それが一番美味いな」
「そうだな」 
 ノーム王にも応えます。
「ビールにも合う」
「ではな」
「お昼にしよう」
「これよりな」
 皆でお料理を出して食べはじめます、そうしますと。
 キャプテンにノームやドワーフの人達はビールも楽しみます、すると王様達は肩を組み合ってジョッキ片手にお話しました。
「楽しいのう」
「全くだ」
「お空を旅して」
「その景色を楽しめてな」
「共に飲める」
「何という嬉しさだ」
「生きていて嬉しいぞ」 
 ノーム王はこうも言いました。
「わしはな」
「わしもだ、ではこれからもな」
「嬉しく楽しくな」
「生きていこうぞ」
「何か」
 ジョージはアイスバインを食べつつ思いました。
「ノームの人達って」
「そうよね」
「悪い印象ないよね」
「こうしてお話して」
「傍にいてもね」 
 恵梨香達四人も思うことでした。
「意地悪でも陰気でもなくて」
「邪悪でなくて」
「むしろ明るく裏表がなくて」
「いい人達よ」
「そうだね、ラゲドーさんが王様だった頃は」 
 その頃はといいますと。
「もう何かとね」
「オズの国を攻めようとして」
「よからぬことばかり考えて」
「悪い人達だったけれど」
「完全に変わったね」
「いや、わし等も悪事をして嫌われるより」
 ノーム王は今もドワーフ王と肩を組みつつお話します。
「いいことをして好かれる方がな」
「よくなったんですね」
「意地悪とか侵略とかしないで」
「明るく楽しく暮らす」
「そうした方がずっといい」
「そのことに気付いたんですね」
「前王ですら変わったんじゃ」
 あのラゲドー氏もというのです。
「あの方は魔法の力であったが」
「他のノームの人達はですね」
「考えが変わった」
「それで、ですね」
「今みたいになった」
「そうなんですね」
「そうじゃ、悪事ばかりしておると」
 そうしていますと。
「嫌われて報いも受ける」
「それが皆わかっておるからな」
 ドワーフ王も言ってきました。
「わし等もノーム達もな」
「今はな」
「こうしてな」
「明るく楽しくな」
「いいことをしようとな」
「常に心掛けておる」
「そういうことじゃ」
 こう言うのでした。
「そしてそれがな」
「随分よいのう」
「幸せになれてな」
「いつも楽しい気分になれる」
「いいこと尽しじゃ」
「いいことをしようと考えてな」 
 そうしてとです、ノーム王は言いました。
「するとな」
「いい人生にもなる」
「そういうことじゃ」
「そうなのよね」
 ポリクロームは王様達の言葉に頷きました。
「いいことを考えてね」
「いいことをしているとな」
「いい人になれて」
「幸せにもなれるな」
「そうなのよね」
 ノーム王に答えました。
「本当に」
「そのことがわかったからな」
「貴方達もなのね」
「今は他のオズの人達と同じくな」
「いい人達になったのね」
「そういうことじゃよ」
 ポリクロームに笑顔で答えます、そうしてでした。
 虹の妖精である彼女も加えてそのうえでさらに旅を続けるのでした、歴訪の旅はさらに楽しいものになりました。 
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