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星河の覇皇

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第八十四部第三章 円明園の会議その四十二

 伊東はその宣言をネットで観て言った。
「これでいいわ」
「はい、韓国政府もですね」
「中央政府反対を表明しましたね」
「それではですね」
「韓国政府もこちらについたので」
「よしとすべきですね」
「ええ、これでね」
 まさにとだ、伊東は大使館の面々に述べた。
「いいわ」
「左様ですね」
「それではですね」
「これからはですね」
「それでいいですね」
「これでね、ただ韓国政府はこれからが大変よ」
 伊東はスマートフォンで確認しつつ話した。
「市民への説明がね」
「韓国市民ですね」
「とかく日本しか見ていないですが」
「その韓国市民にどう説明してどう納得してもらうか」
「そのことが問題ですね」
「韓国政府にとっては」
「多分納得する市民は少ないわ」
 伊東は先を見ている目で話した。
「政府の支持者でもね」
「そうなのですね」
「では今の韓国の政権にとっては痛手ですね」
「そうなりますね」
「ええ、支持率は下がるわ」
 このことは間違いないというのだ。
「十パーセントは確実にね」
「十パーセントですか」
「それは厳しいですね」
「今あの政権の支持率は五十三パーセントですが」
「そこから十パーセントも下がるとなると」
「厳しくなりますね」
「そうよ、ただ国益は手に入れられるわ」
 肝心のそれはというのだ。
「だからね」
「一時支持を失うだけに留められるかも知れないですか」
「例え痛手でも」
「それでもですか」
「説明を確かにすれば支持者の離脱も最低限で収められ」
 そしてというのだ。
「また支持率は上がるし国益もね」
「得られますね」
「そうなりますね」
「そしてですか」
「韓国の外交もですか」
「変えられるわ」 
 対日のみのそれもというのだ。
「そして我が国もね」
「いつも韓国に言われることが減りますね」
「正直千年以上続いて嫌になっていましたが」
「それがなくなりますね」
「そうなりますね」
「これだけで気持ちが楽になるわ」
 伊東はここでも笑っているがその笑みは朴に対して見せたものと同じ表情だが中身は違うものであった。
 そしてその笑みでこう言うのだった。
「だからね」
「それで、ですね」
「それ故にですね」
「この度はですね」
「我々にとっても」
「いいことよ、もう韓国が常に向かってきていると」
 それはというと。
「例え僅かでも対処をしなければならないし」
「それで、ですね」
「その労苦が減るなら」
「そしてその分の精神的負担も」
「それならですね」
「我々の国益になりますね」
「日本のね、そうなるから」
 だからだというのだ。 
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