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星河の覇皇

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第八十四部第三章 円明園の会議その三十三

「全く違う筈だからな」
「我が国が日本を無視する」
「途方もない話ですね」
「我々にとっては」
「常に日本を意識している国だというのに」
「それは難しいですね」
「それも非常に」
「難しいがだ」
 それでもというのだ。
「何とかだ」
「それをですね」
「果たすべきですね」
「他ならぬ我が国の為に」
「そうすべきですね」
「そうだ」
 まさにとだ、朴はまた言った。
「何とかな、そして今回私の説明が伝わらない場合は」
「韓国市民に」
「その場合のこともですか」
「もうお考えですか」
「その場合は強行突破だ」
 選択肢は一つであった。
「それでいく」
「では無理にですか」
「各国政府と協調する」
「そうされますか」
「市民の支持を得ることは民主政治では絶対と言っていい」
 主権者が市民である以上はというのだ。
「それはな、だがな」
「それが国益ならば」
「市民の多くが反対しても」
「それでもですか」
「それで進むべきですか」
「マスコミや知識人達が反対していてだ」
 そしてというのだ。
「彼等に踊らされた市民の一部、それが多くてもだ」
「その言葉にはですか」
「従うべきではない」
「支持を得られないとですね」
「強行突破ですね」
「それしかないですね」
「そうだ、もっとも間違った政策を押し通してしまうこともある」
 市民の支持を得られないそれをというのだ。
「この場合は政治家が愚かだ、だが」
「今回はどうか」
「一体どうなのか」
「それは、ですね」
「マスコミや知識人が間違っていてだ」
 そしてとだ、朴は話す。
「そのうえでだ」
「市民の多くが間違っている」
「それならですか」
「説明してですか」
「支持を得る、だが多くの市民が支持を得ずともな」
 それでもというのだ。
「やはりな」
「強行でもですね」
「各国政府につき」
「彼等と共に中央政府に対しますね」
「そうする、あらゆることに日本に対し反対しても利益にならないのだから」
 全てはそれに尽きた。
「だからな」
「ここは説明され」
「それが駄目でも」
「それでもですね」
「進む」
 こう言うのだった。 
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