新オズのリンキティンク
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第四幕その一
第四幕 水の都
街を歩いているとです。
兎角お堀や川が多くそれと共に橋も船も多いです、そんな街の中を歩いてです。
ナターシャは不思議そうなお顔になってこんなことを言いました。
「お水の上にいるみたいね」
「うん、川やお堀が多くてね」
カルロスは橋の一つを見つつ答えました。
「そうだよね」
「橋もかなり多いよ」
神宝も川を行き交う船を見て言います。
「この街は」
「人も多いけれど兎に角そうしたものが多くて」
ジョージは川を見て言いました。
「自然と意識するね」
「うむ、これもよいのう」
リンキティンク王は笑顔で言いました。
「独特で船遊びも出来るしな」
「どうもーーです」
チクタクはこう言いました。
「水の街ーーですーーね」
「そうじゃな」
「はいーーまさーーに」
「ここは兎角じゃ」
「川やお堀ーーがーー多いーーです」
「それがな」
まさにというのです。
「この街の特徴じゃ」
「だから橋も多いですね」
ボボ王子は微笑んで言いました。
「そうですね」
「うむ、川や堀を渡る為のな」
「そうですね」
「何でもじゃ」
ボボ王子にも言います。
「八百八橋と言われてるそうじゃな」
「それだけ橋が多いんですか」
「そうみたいじゃな」
「そうなんですね」
「どうもだよ」
カエルマンもその橋を見つつ言います。
「この街は橋や堀とかお水に縁のある地名が多いね」
「そうじゃな」
「うん、それを見たらね」
「この街はお水に縁があるのう」
「そうだね、私はカエルだからね」
リンキティンク王に笑顔で言いました。
「それは嬉しいよ」
「お前さんは特にじゃな」
「全くだよ」
「水路も整っていますし」
クッキーはそちらを見て言いました。
「本当にお水の街ですね」
「そうであるな」
「はい、お笑いに美味しいものに」
「野球にのう」
「お水もですね」
「ある街じゃ」
「そうですね」
「はっはっは、よお気付いたのう」
ここで、でした。
結構恰幅のある髪の毛が一本もない頭の丸顔の陽気な人が言ってきました。着物を見事に着こなしています。
「それがこの街や」
「貴方は一体」
「西鶴。井原西鶴や」
ナターシャに笑って答えました。
「わしはな」
「あの井原西鶴さんですか」
「そや、外の世界では日本におってな」
西鶴さんはナターシャに笑ったままさらに言います。
「戯作とか書いてたわ」
「教科書にも出てますけど」
「ははは、わしも有名人やな」
「まさか西鶴さんまでおられるなんて」
「いや、驚くことはないよ」
笑顔で、でした。魔法使いがナターシャに言ってきました。
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