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X ーthe another storyー

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第十八話 秘密その七

「そのうえでだ」
「今はなのね」
「はっきりわかっている、だが」
「どうして叔母さんがご存知だったのか」
「そのことはな」 
 どうしてもというのだった。
「わからない」
「そうなのね」
「若しかしたら」
 神威はここで考えた、そうしてだった。  
 そのうえでだ、彼は小鳥に話した。
「母さんもこの戦いに深くだ」
「関わっている人なの」
「そうなのかもな」
「それじゃあ丁さんか」
「妹さん、庚さんと言ったか」
 神威はその目を鋭くさせて彼女の名前も出した。
「あの人達とな」
「関わりある人なの」
「そうなのかもな」
「この戦いの」
「ああ、七つの封印と七人の御使い」
 神威はこうも言った。
「この戦いにな」
「関わりある人なの」
「そうかもな、だが具体的にどう関りがあるか」
「それはなの」
「わからない、だが知っているならだ」
 自分の母とこの世界の戦いについてとだ、神威はさらに考えた。そのうえで小鳥に対して言うのだった。
「その人は大体わかる」
「丁さんって人?」
「若しくはな」
 庚、彼女だというのだ。
「あの人か」
「そうなのね」
「なら話は早い、俺はだ」
「丁さんか」
「庚さんにな」
 二人のうちのどちらかにというのだ。
「聞く、それでわかればいい」
「わかるかしら」
「俺の予想では多分な」
「お二人のうちどちらかに聞けば」
「それでだ」
 その様にすればというのだ。
「わかる、ではな」
「これからなの」
「空汰達に話してだ」
 天の龍である彼等にというのだ。
「そのうえでな」
「丁さんになのね」
「まずは会う、そして聞く」 
 こう言ってだった。
 神威は母のことを聞く為に丁に会うことにした、そうしてそのことを空汰達に話す為に連絡を取ってだった。
 喫茶店で空汰達に会った、すると。
 空汰は彼の話を聞いてだ、はっとした顔になって言った。
「そういえばお前知ってたな」
「ある程度でもな」
「ああ、わい等の戦いのことをな」
「それはな」
「お母さんに言われてたか」
「おおよそだがな、だからだ」
 神威は紅茶を飲みつつ空汰に話した。
「俺は東京にも戻って来た」
「そやったな」
「だが戻って来てもな」
「ああ、お前暫くは避けてたな」
「それでも小鳥達を撒き込みたくなかった、東京に戻ってからだ」
 その時からというのだ。 
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