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星河の覇皇

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第八十三部第五章 謎の兵器の正体その三十八

「そうなりますね」
「全くです」
「他にも」
 ここで八条は蘇を食べた、そうして言うのだった。
「これもです」
「蘇ですか」
「蘇は乳製品ですね」
「古代日本にあった」
「それは酪や醍醐も同じですが」
「どれも美味しいですね」
「はい、和食に普通乳製品は使いませんが」
 それでもというのだ。
「全く使わないかというと」
「それも固定観念ですね」
「こうしてです」
「乳製品もあって」
「そして口にします」
 八条はその蘇を食べつつ話した。
「この様に」
「そして美味しいですね」
「チーズですね」
 その褐色の小さく四角に切られたものを食べつつ話す、色は違うが味は確かにチーズのものである。
「まさに」
「和食にもチーズがある」
「それで、ですね」
「そこを間違えますと」
「失敗しますね」
「和食にも乳製品があり」
「お野菜でも甘いものがあり」
 そしてというのだ。
「果物でもです」
「甘くないものもある」
「実は今回は出ないですが」
 八条は飲みつつさらに話した。
「和食でもパイナップルを使い」
「あの甘酸っぱいお野菜をですか」
「その上に醍醐と蜂蜜をかけたものもあります」
「甘そうですね」
「パイナップルと苺と西瓜をです」
「そういったものをですか」
「全て小さく切って」
 そうしてというのだ。
「そこに醍醐と蜂蜜をかけた」
「そうしたものですか」
「出してくれます」
「このお店では」
「そうです」
「西瓜もいいですが」
 それでもとだ、議員はその目を光らせて述べた。
「そちらもです」
「召し上がりたいですか」
「長官のお話を聞いて思いました」
 実際にというのだ。
「そうなりました」
「では追加としてです」
 八条は議員の話を聞いて微笑んで述べた。
「西瓜、和菓子と並んで」
「そちらもですね」
「頼まれますか」
「そうした我儘も聞いてくれますか」
「そちらは一品になりますが」
 懐石料理のコースではなく、というのだ。
「出来ます」
「では」
 それならとだ、議員は今は日本酒を飲みつつ話した。
「そちらも」
「頼まれますか」
「はい」
 八条に確かな声で答えた。
「それでは」
「では決まりですね」
「そうさせて頂きます」
「では私も」 
 是非にとだ、八条も話した。
「そちらを」
「頼まれますか」
「お話をしていると私もです」
「召し上がられたくなりましたか」
「醍醐はヨーグルトです」
 蘇がチーズなのに対してだ、尚酪は生クリームである。 
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