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超地球救済戦記!断罪王Ω〈オメガ〉~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下の無職童貞ニートの俺が全員滅亡させる‼~

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第二百九十五話 異国からの脅威 その1

第二百九十五話 異国からの脅威 その1
『パブリックブレイク現象』とは。
ストレスの積み重ねによって、普通の社会人がある日、突然、発狂して怪物や異能者になってしまう現象の事である。
政府は、このパブリックブレイク現象で怪物もしくは、異能者になってしまった人間を、『パブリックモンスター』と命名した。

深夜、睡眠中の俺の頭におぼろげながら浮かんでくる、パブリックモンスターの出現、もくしは暴走を知らせるアレ↓が。
『鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤
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「ゔわああああああああああああああああああああああああッ‼」
夜中に奇声を上げる俺にヨシノがキレる。
「うるせーわよ!」
俺は昨日とおとといの、汚部屋清掃ボランティアの影響で全身筋肉痛になっていた。
なので、今回は、なにもせずに再び眠ることにした。
早朝、自室に備え付けてあるテレビ画面にはいつもの通り、有名スポーツ選手との玉の輿しか頭になさそうなクソバカ女性アナウンサーがヘラヘラしながら、ドラマの番宣で来たイケメン俳優と談笑している。
俺はとりあえず、テレビに向かって悪態をつく。
「死ね!」
すると、突然、緊急速報が入ったのか、有名スポーツ選手との玉の輿しか頭になさそうなクソバカ女性アナウンサーが急にバカみたいに真面目な表情になってニュースを読み始める。
どうやら、この国に不法に入国した発展途上国『K国』の軍人どもが、俺たちの国の食料が保存されている『フードエリア』を襲撃したらしい。
発展途上国『K国 』は俺たちの国の領海に向かって、不定期にミサイルを落としてくる、めんどくせぇかまってちゃんみたいな国のことだ。
ちなみにフードエリアは、『無期限・食料配給制度』の際に国民に配給される食料が保管されているエリアである。
そして、フードエリアを襲撃した『K国』の軍人たちは、フードエリアを防衛していたPGS(パブリックガーディアンズ)の部隊にほとんど殺害されたらしい。
しかし、生き残った『K国』の軍人4名が、俺たちの国に侵入して、現在逃走中らしい。
俺はこの緊急速報について、朝食にキムチを食っているヨシノに聞いてみる。
「PGSのパブリックモンスターから、逃げきれたってことは、おそらく、パブリックモンスターの可能性が高いわね」
そうか、パブリックブレイク現象は全世界で起きている怪奇現象だ、海外にパブリックモンスターがいてもおかしくない。
「ということは『K国』はパブリックモンスターを軍事利用しているってことか?」
朝食にトッポギを食っているヨシノが俺の問いに答える。
「まぁ、そうなるわね、うちの国のPGSみたいなもんよね」
「PGSは軍隊じゃなくて、どちらかと言えば、警察みたいなもんだろ?」
朝食にビビンバを食っているヨシノが俺の問いに答える。
「そりゃあ、有事の際には、PGSも国土防衛を目的に軍隊と一時的に連携をとるわよ、実際、近代兵器よりPGSのパブリックモンスターほうが強力なんだからね」
「でも発展途上国『K国』のやつらだって、『無期限・食料配給制度』のおかげで食料には最低限、困ってはいないはずだ!なのに、なんで俺たちの国の食料が保管されてある『フードエリア』を襲うんだ?」
「あんたさ、もしかして『無期限・食料配給制度』のおかげで私たちの国だけじゃなくて、全世界の国の人間が食料に困ってないと思ってる?」
「思ってる、だって学校で、そう教わったから」
「そんなのウソに決まってるでしょ。よく考えてみなさい、『無期限・食料配給制度』のおかげでみんな、働かなくても食べるものに困らなくなった、すると当然、労働者が減る。
労働者が減れば、米や野菜を作る農家も、豚や鳥や牛の肉を作る畜産農家も減る、つまり、世界中で『食料危機』が起きる」
「じゃあ、俺たちの国はいままでどうやって、『無期限・食料配給制度』を維持してきたんだ?」
「そりゃあ、大国から金で食料を買うとか、発展途上国を襲撃して、食料を奪うとか、色々方法はあるわよ」
「そんな!俺たちの国のリーダーや軍が裏でそんな悪さをしていたなんて!」
「そりゃあ、もうすぐパブリックブレイク現象で人類が滅びるってわかれば、みんな、おかしくなるわよ。『人類が滅びるまではどんな犠牲を払ってでも幸せに暮らしたい』この世界に住む全ての人々がおそらく、そう思っているに違いないわ...」
「どうして、国のリーダーは、そのことを俺たち国民に黙っていたんだろう?」
「そりゃあ、人類が滅びるとわかった以上、国民たちに全てを隠して、『無期限・食料配給制度』を施行することが、私たちの国のリーダーが終末に絶望する国民達にできる最大限の努力と誠意だったんでしょうね...」
俺たちが『無期限・食料配給制度』で食ってきた食料の一部は、俺たちの国の軍隊が発展地途上国を襲って強奪してきた食料だった。
そして、食料危機に陥った発展途上国『K』の軍隊が俺たち国民のための食料が保管されているフードエリアを襲撃した。
俺は『無期限・食料配給制度』の闇を知ってしまった。
「ヨシノはずっと、『無期限・食料配給制度』の闇について知ってたのか?」
「闇?ええ、まぁね、普通に考えればわかるでしょ、そんなこと。ああ、そっか、アンタが通ってる、この高校は偏差値最底辺高のアルティメットジーニアス学園だもんね、しかたないわよね」
俺はこの時、初めて、偏差値最底辺高のアルティメットジーニアス学園の生徒であることを恥だと思った。
「ヨシノだって、今は偏差値最底辺高のアルティメットジーニアス学園の生徒だろ!」
「私はPGSの任務でアンタを監視するために、入学してるだけよ!一緒にすんじゃねーわよ‼」
ヨシノに罵倒された俺はそのまま、椅子に座って朝食のサムゲタンを食い始めた。

次回予告 異国からの脅威 その2 
 

 
後書き
次回もお楽しみに 
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