| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

沖縄にある危機

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二章

 畑中は若林と共に沖縄に行った、仕事の方はつつがなく終わった。だが若林は仕事が一段落してだった。
 畑中をレンタルした車で沖縄を案内した、彼は自分で車を運転しながら畑中に沖縄を見せてだった。
 そのうえでだ、彼に問うた。
「どうかな、沖縄」
「あの、まずいですよ」 
 畑中は深刻な顔で若林に応えた。
「これは」
「わかるね、君も」
「産業内じゃないですか」
 こう言うのだった。
「観光があって」
「農業と漁業はあってもね」
「食べものとかのお店は多いですが」
 しかしというのだった。
「工場とかそういうのが」
「少ないね」
「そうした企業も」
「そうだね」
「あの、他の都道府県に比べて」
「産業が乏しいね」
「そういった政治してます?いや」
 ここで畑中はすぐに察して言った。
「そんなことは」
「していないね」
「あんな知事だと」
「うん、もうね」 
 それこそという言葉だった。
「あの人の頭にあるのは」
「基地のことだけですね」
「わかるよね」
「そればかり言って」
 そしてとだ、畑中は若林に話した。
「他の政策は二の次というか」
「ほぼ関心ないね」
「あの、知事さんになると」
「県政全体をね」
「考えないといけないですね」
「それを基地ばかりで」
 それでというのだ。
「他はどうでもいい感じで若しくは現実味のない」
「そうした政策ばかりで」
「基地が半分以上で」
 その発言や行動、政治家としてのそれはというのだ。
「他はそうだとね」
「県政としてですね」
「政策は上手くいかないよ」
「そうですよね」
「しかもね」
 若林は顔を曇らせて話した。
「今野知事さんは極端でも」
「それでもですか」
「歴代の知事さんがね」
「そうした人がですか」
「多かったからね」
「まともな知事さんを選んでこなかった」
「選挙で県民の人がね」
 そうであったというのだ。
「ここのマスコミはまた極端で」
「言ってることが基地の前にいる活動家と一緒ですね」
「本当に基地のことしかね」
「政治言わない様な状況ですね」
「沖縄をどうよくしていくか」 
 若林は温厚だがそこに厳しいものを見せて話した。
「そしてどういった政治をすべきか」
「そうしたことがですね」
「他の都道府県と比べてね」
「語られていないですね」
「そうだよ」
 まさにというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧