レーヴァティン
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二百七十八話 神との戦いその十一
「そうなった」
「そうであるな」
「辛い戦だったがな」
「神との戦であるからのう」
「そうだったが」
それでもというのだった。
「勝った、これでだ」
「世界は救われるのう」
「これからだ」
「世界がじゃな」
「海から出てな」
そうなってというのだ。
「石からだ」
「元に戻るな」
「そうなる」
こうガンダルフに話した。
「おそらくだがな」
「それは楽しみじゃ、ではな」
「ここで見るか」
「いや、上から見ようぞ」
ガンダルフは英雄に笑って話した。
「上から見た方がじゃ」
「よく見えるな」
「そうであるからな」
だからだというのだ。
「ここはな」
「空船に乗ってか」
「空からじゃ」
「見下ろすか」
「それでどうじゃ」
「そうだな」
ガンダルフの話をここまで聞いてだった。
英雄は頷いた、そうして言った。
「ではな」
「ああ、それがいいな」
久志も言ってきた。
「爺さんの言う通りな」
「空から見た方がだな」
「いいな」
こう言うのだった。
「ここは」
「それではな」
「今から乗るか」
空船、それにというのだ。
「戦も終わったしな」
「それじゃあな」
「あと別にじゃ」
ガンダルフはまた言ってきた。
「多くの将兵はここにおってもな」
「いいか」
「後で浮島に戻ってもらうが」
それぞれのというのだ。
「戦は終わったのじゃ」
「徐々にだな」
「空船や移動の術でな」
「戻ってもらうか」
「戦をはじめる前の集結が急がねばならんが」
それでもというのだ。
「今の様なな」
「勝ってだな」
「その後これといって特別なことがないならじゃ」
「急ぐことはないな」
「無論だらだらとするのはよくない」
これはというのだ。
「軍はそうして動かすものではない」
「ああ、何があるかわからないしな」
久志もそれはと応えた。
「だからな」
「しかしな」
「焦らなくてもだな」
「今はよいな」
「ああ、これといってな」
「ではじゃ」
「俺達はか」
ガンダルフのその言葉に応えた。
「空船で上に上がってか」
「そこからじゃ」
「世界が戻るのを見るか」
「そうしようぞ、それ位はな」
「してもいいか」
「そうであろう、ではな」
ガンダルフは久志そして彼の仲間達に笑って。
「これよりじゃ」
「空に上がるか」
「そうしようぞ」
「それじゃあな」
久志は笑って応えた、そうしてだった。
起きた世界から来た者達は空船に乗った、そのうえで世界が戻るのを見ることにした。彼等を乗せた空船はすぐに天高く舞い上がった。
第二百七十八話 完
2022・10・15
ページ上へ戻る