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夢幻水滸伝

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第二百六十七話 徐州に向けてその九

「構わへんやろ」
「そうなりますね」
「大事なのはな」
 それは何かとだ、羅は言った。
「国を万全に治めることでな」
「都の位置もそうで」
「そして幾つかあってもな」
 それでもというのだ。
「ええわ」
「そうなりますね」
「まあ戦の後やけどな」
 都を何処に定めるかはというのだ。
「それは」
「我が国は伝統的に都は北にありますが」
 金はその場所のことを話した。
「黄河流域かです」
「大運河で黄河とつながってる北京とかな」
「北ですね」
「南に置いた例もあるけどな」
「中国を統一しても」
「明がそやしな」
 この王朝のことも話した。
「国民党もやったわ」
「どちらも南京でしたね」
「明は暫くして北京に遷都したけどな」
 これは永楽帝からである、内乱に勝ちその後で都を自分の拠点であったそちらに移したのである。ただし南京はずっと有事に皇帝が入る副都として存在した。
「そやけどな」
「最初はでしたね」
「明朝の都は南にあった」
「そうでしたね」
「それで宋もな」
 この王朝もというのだ。
「南宋になるとな」
「都はそちらでしたね」
「そやった、しかし基本はな」
「北にありますね」
「中国の首都はな」
「左様ですね」
「別に長江流域でもええ筈やが」 
 中国の統一された国家の首都はというのだ。
「しかしな」
「北でありますね」
「基本はな、まあそこもな」
「おいおいですね」
「戦が終わったらな」
 その後でというのだ。
「施達とや」
「お話をして」
「決めていこな」
 決戦の準備を整える中でこうした話もした、そうしてだった。
 羅達は中国の北の軍事力を結集させ徐州に向かわせていった、それは施達も同じで施は上海で仲間達に言っていた。
「長江を支流も含めてや」
「用いてやな」
「海からもな」
 郭に対して応えて話した。
「船を総動員してな」
「兵もものも徐州に集めるな」
「そしてや」 
 施はさらに話した。
「鉄道もや」
「使うな」
「使えるもんは全て使ってな」
 そのうえでというのだ。
「まさにや」
「軍を徐州に集めるな」
「二百四十万の兵とや」
 それと、というのだ。
「その大軍を食わせる飯とな」
「武具にやな」
「兵器もな」
 これもというのだ。 
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