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レーヴァティン

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第二百七十六話 空への出陣その十

「投げる前にね」
「雷を込める」
「そうして放つ」
「そうしてですね」
「敵によりダメージを与えますね」
「うん、彼等は強いよ」
 深き者共はというのだ。
「確かにね。けれどね」
「弱点はある」
「だからこそですね」
「その弱点を衝き」
「そうして戦うのですね」
「そうしてね」
 そのうえでというのだ。
「敵をより強くかつ広範囲に攻めて」
「倒していく」
「その数を減らしていく」
「まずはですね」
「そうするんだ、まずは数を減らそうね」 
 敵のそれをというのだ。
「いいね」
「敵は知能はありますが」
 紅葉も言ってきた。
「それよりもです」
「本能が強い」
「そうした連中ですね」
「知能は人並だそうですが」
「それ以上にですね」
「ラグクラフトの神々は殆どそうですね」 
 クトゥルフ、自分達と今戦っているこの神も含まれるこの神話系統の神々はというのだ。
「ナイアーラトホテップを除いて」
「左様ですね」
「連中はそうです」
「知能自体は高いです」
「人と同じかそれ以上に」
「はい、ですが」
 それでもとだ、紅葉はさらに話した。 
「それ以上に本能もっと言えば悪意が強く」
「原始的ですね」
「それの赴くままに来ますね」
「考えるよりも」
「はい、そうした者達なので」 
 それ故にというのだ。
「私達はまずです」
「雷を主に使って戦い」
「迂闊には攻めずですね」
「まずは守りに徹する」
「そうして敵の数を減らすのですね」
「そうしていきましょう、まずは」
 紅葉自身こう言ってだった。
 雷の術を放って攻撃を行う、そのうえで多くの深き者共を吹き飛ばして倒していった。戦は攻防がはっきりした状態で続き。
 良太は式神に雷を帯びさせて敵を十体単位で倒してから言った。
「ここで倒れてはです」
「神を倒すなぞ無理でござるな」
 進太が応えた。
「まさに」
「はい、幾ら強いといいましても」
 深き者共、彼等がとだ。良太は進太に言葉を返した。
「眷属、その中でもです」
「位の低い者達でござる」
「そうです、ですから」
「その様な連中に負けるとなると」
「到底です」 
 それこそというのだ。 
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