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レーヴァティン

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第二百七十三話 全てを整えその四

「擁する側としてはな」
「まさにな」
「そや、しかしな」
「それでもだな」
「その夢はそうは実現出来ん」
 それこそというのだ。
「そうしたもんや」
「レベルは鍛えれば上がるが」
「そこまでの装備はな」
「そうは出来ない」
「そや」 
 こう英雄に話した。
「少なくとも今すぐにはな」
「その通りだな」
 英雄緒それはと答えた。
「少なくともクトゥルフとの戦まではな」
「適えられんわ、そもそもや」
「何だ」
「幾らそうしたもんで装備していてもや」
 ミスリルやオリハルコンでというのだ。
「クトゥルフを見るとや」
「並の者では気が狂う」
「そうなるわ」
 このことも話すのだった、クトゥルフの姿を見た者はその知力等が相当なものでない限り恐ろしさで気が狂うことを。
「そやからな」
「どのみちか」
「そうしたものを百万の軍勢全てに揃えてもな」
「あの神との戦ではか」
「どうもや」
「別の話か」
「そやろ、あの神と戦うのはな」
 それはというと。
「やっぱりな」
「俺達だな」
「そや」
 そうなるというのだ。
「ほんまにな」
「将兵達と戦うのはクトゥルフの兵達だ」
「深き者共や」
 俗にそう言われている者達だというのだ。
「そやからな」
「また別だな」
「あの連中相手にはええわ」
「ミスリルやオリハルコンもな」
「しかしや」
「見ただけで気が狂うならな」
「何を装備しても同じや」
 それこそというのだ。
「気が狂ったらどうしようもないわ」
「その通りだな」
「それでそこまで知力が高いレベルまではな」
 クトゥルフを見ても気が狂わない位にというのだ。
「上げるにはな」
「これもな」
「どの職業でも相当なレベルでな」
「頭脳系の職業なら兎も角な」
「戦闘系やとな」
「そのミスリルやオリハルコンを身に着けるべきな」
「無理や」
 これはというのだ。
「クトゥルフとの戦までにそこまで上げることは」
「そうだな、ではな」
「どのみちや」
「百万の軍勢全てに備えさせてもな」
「意味がないわ」
 そうだというのだ。
「これはな」
「その通りだな」
「結局あれね」
 清音が言ってきた。
「武具に関してはね」
「現状でだな」
「最高と考えることね」
「そうなるな」
「ええ、どうもね」
 こう英雄に話した。 
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