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オズのボームさん

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第九幕その六

「学問を楽しめるのよ」
「最初このヒントをオズマ姫が言った時驚いたよ」
 ボームさんは笑って言ってきました。
「そんな発想があるのかって」
「そうだったのね、ボームさんも」
「うん、ただ壁を透明にするだけでなくてね」
「三百六十度ね」
「空間として見られる様にするなんてね」
「それも透視して」
「お水の中にいる様にしようなんてね」
 そうしたというのです。
「発想を聞いてね」
「私も聞いて驚いたわ」
「突飛もない発想だよ、けれどね」
 それでもというのです。
「その突飛もない発想がだよ」
「こうしたものになるのね」
「まず思うことだよ」
 何といってもというのです。
「そして想像することだよ」
「大事なことは」
「それからどうしたら実現出来るか」
「考えることね」
「閃きとね」
 即ち発想と、というのです。
「努力だよ」
「その両方があって」
「どんなことも実現するんだ」
「発想と努力ね」
「一パーセントの閃きとね」
「九十九パーセントの努力ね」
「その二つが合わさったら」
 その時はというのです。
「こうしてだよ」
「素晴らしいものが生まれるのね」
「エジソンさんも言ってるね」
「いつもね」
「どちらが先でもいいけれど」
「その二つね」
「その二つが合わさったら」
 その時はというのだ。
「素晴らしいものが出来るんだよ」
「そうよね」
「そしてね」 
 まさにというのです。
「この壁もだよ」
「実現したのね」
「九十九パーセントの努力と」 
 それにというのです。
「一パーセントの閃きでね」
「その二つがあってこそ」
「オズの国でもだよ」
 まさにというのです。
「それは同じなんだよ」
「そうよね、それではね」
「これからも努力をして」
「閃きを大事にしましょう」
「そうだね、ただ努力は常に出来るけれど」 
 それでもとです、ボームさんは言いました。
「しかしね」
「それでもよね」
「閃きはね」
「いつもあるとは限らないわね」
「うん、ただ外の世界では閃き、つまり発想は何時来るかわからないんだ」
「本当に気まぐれなものね」
「だからエジソンさんも言ったんだ」
 この人もというのです。
「そうね」
「九十九パーセントの努力があってもね」
「一パーセントの閃きがないと駄目だって」
「そうなんだ、一パーセントのね」
 それのというのです。
「それだけだよ」
「外の世界では閃きは何時来るかわからないのね」
「そうしたものなんだ」
 まさにというのです。 
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