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レーヴァティン

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第二百六十五話 西から去りその二

「備えに備えをだ」
「重ねてでござるな」
「万全にしてだ」
 そうしてというのだ。
「そのうえでだ」
「戦うべきでござる」
「そうするものだからな」
 それ故にというのだ。
「ここはな」
「久志殿達も来られる様にして」
「そしてだ」
「万全の状況にしておくでござるな」
「そうする、あいつはもうだ」
 英雄は久志のことを考えて話した。
「既にな」
「その準備にでござるな」
「入っている筈だ」
「そうでござるな」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「俺達はお互いの浮島をだ」
「何時でも瞬時にでござるな」
「行き来出来る様になった、例え堺だけでもな」
 空船の港があるそこだけでもというのだ。
「瞬時に来られるとな」
「違うでござる」
「東西の浮島の行き来だけでも大変ぜよ」
 当季はその距離とそこを進む時間の話をした。
「距離がぜよ」
「最も問題だな」
「そうぜよ、距離だけで守りにもなれば」
「障害にもなるな」
「その通りぜよ」
 まさにというのだ。
「空間要塞ちゅう言葉があるが」
「まさにだ」
「距離は要塞ぜよ」
「そして傷害だ」
「そうぜよ」
「一直線に進んでもだ」
 例えそうしてもというのだ。
「それでもだ」
「距離があればぜよ」
「それだけで障害になる」
「まさにのう」
「だがこの世界には術がありだ」
 英雄は当季に応えて話した。
「瞬時に移動出来る術もある」
「移動の術がのう」
「これを使うとな」
「どんな遠くでも一瞬で行けるぜよ」
「非常に便利な術だ」
「まっことのう」
「術を使う者の力によっては千人単位でもな」
 それだけの数の者達をというのだ。
「一瞬でだ」
「一度に送れるぜよ」
「そうだ、しかしな」
「それにはぜよ」
「一度その場所に行かなくてはならない」
「術を使うモンがのう」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「あいつ等にもな」
「来てもらうぜよ」
「東の浮島までな」
「そうぜよ、そして来たら」
「こちらは大坂に招いてな」
 そうしてというのだ。
「そのうえでだ」
「もてなすぜよ」
「そうする、すき焼きを用意する」
 英雄はもてなす際の馳走の話をした。 
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