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レーヴァティン

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第二百六十話 条約を結びその五

「そして食べ方が」
「鴨料理を血のソースでなく山葵醤油で食べるのが駄目なら」
「それも駄目ぜよ」
「親子で同じことをしているでござる」
「あの漫画ではのう」
「つまり親子揃って野蛮でござるな」
「煮た者親子ぜよ」 
 当季は言い切った。
「いがみ合っちょったのも」
「煮た者同志だったからでござる」
「そして同じレベルだったぜよ」
「そうでござるな」
「まああの漫画は登場人物の殆ど全員がぜよ」
「ああでござるな」
「おかしい位怒りっぽいぜよ」
 兎角短気だというのだ。
「それでどう見ても教養がないぜよ」
「そこも問題でござるよ」
「それで粗暴ぜよ」
「そんな野蛮人ばかり出て来るでござる」
「料理云々もおかしい話が多いぜよ」
 検証してみるとそうである。
「というかお店で口に合わないと喚いて暴れるなんてぜよ」
「最低でござる」
「間違ってもしたらいかんぜよ」
「子供に悪影響を与えるでござる」
「詠んだらアホになる」
 そうしたというのだ。
「碌でもない漫画ぜよ」
「そうでござるな」
「おかしいぜよ」
 まことにというのだ。
「何もかもが」
「そんな漫画だからでござるな」
「読まん方がいいぜよ」
 当季は河豚の刺身を食べつつ言い切った。
「別にそれが居酒屋ならぜよ」
「日本酒で生牡蠣もいいでござるな」
「和食のお店でも」
「そうでござるな」
「居酒屋ならぜよ」
 この種類の店ならというのだ。
「白ワインも普通にあってぜよ」
「それで生牡蠣を食べてもでござる」
「別にいいぜよ」
 まさにというのだ。
「それなら」
「しかしフランス料理のレストランなら」
「日本酒はないぜよ」
 フランス料理では日本酒は飲まない、そもそも米自体をあまり食べない。主食はあくまでパンであるのだ。
「そうぜよ」
「だからでござる」
「それをわざわざ持って来て飲むなんてぜよ」
「マナー違反もいいところでござる」
「まさに野蛮人ぜよ」
 そう言われるべき所業だというのだ。 
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