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夢幻水滸伝

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第二百五十一話 福州沖の海戦その八

「言っている様ですし」
「そうか、厦門で食い止めてか」
「そこから戦局を好転させたい様ですね」
「わかった、ほなやっぱりな」
「広州攻めですか」
「泉州の後はな」
 今目の前にある街の次はというのだ。
「厦門に行くふりをしてな」
「その実はですね」
「広州や、そうするで」
「わかりました、では」
「泉州を囲んで空からも攻めるで」
 空を見ると空船もある、空を飛べる種族の者達も術で飛んでいる者達も展開している。施は彼等も観つつだった。
 攻撃命令を出した、施は落日弓を出すとだった。
 敵の城門に向けて気の矢を放った、すると城門は矢の一撃でだった。
 轟音と共に砕け散った、彼はさらに矢を放ってだった。
 城壁も壊していった、そのうえで兵達に告げた。
「開けた場所から突っ込むで」
「わかりました」
「これよりですね」
「城に入るで」
 自ら白澤に乗り先頭に立って告げた、そうしてだった。
 城内に入った、すると敵の城主でもある市長が白旗を掲げてやって来た、見ればゴブリンの若い女だ。
 市長は施の前に出ると頼む様にして言ってきた。
「私はどうなってもいいので兵と民は」
「安心せい、最初から無闇な血は求めてへん」 
 施は膝まづこうとした市長を立たせて笑って応えた。
「そやからな」
「では」
「そや、安心してな」
 そうしてというのだ。
「降ってくれるか」
「そうですか」
「こっちが求めることはこっちの法に従ってもらうことだけや」
 それのみというのだ。
「それでええか」
「わかりました、郭様と李様からもです」 
「無駄に抵抗するなって言われてたな」
「そうでした、では」
「ああ、自分はこのままこの街の市長でな」 
 それでというのだ。
「兵と民はな」
「施様に入る」
「そうして法に従ってもらうで」
「わかりました」
 市長はほっとした顔になって応えた、こうして泉州も施達の勢力に入ったが施はこの街に守りの占戦力を置き城壁を修復させてだった。
 そのうえで一旦兵を福州まで戻した、そしてそこでだった。
 艦隊の出撃を命じ兵達を船に乗せて命じた。
「目指すは広州や」
「わかりました、では」
「これよりですね」
「敵の本拠地にですね」
「攻め入るで、兵達を乗せた船団は後ろに置くが」
 艦隊の後方にというのだ。
「護衛はあまりつけん」
「戦力を敵艦隊に集中させますか」
「いざっていう時の護衛位の巡洋艦や駆逐艦を周りに置く位や」
 それだけに留めるとだ、施は白に話した。
「これが潜水艦があるんやとな」
「より多くの護衛を置いていますか」
「護送船団でいってた」
「そうでしたか」
「しかしこの世界で潜水艦があるのはアメリカ位や」
「そうですね、あの国の技術力は桁がちゃうので」
 王が応えた。
「一国だけ二次大戦位の装備です」
「日本は持つか持てへんか」
「それ位ですね」
「中国はまだ試験中位や」
 実用化には至っていないというのだ。
「そやからな」
「郭さん達の方もですね」
「潜水艦は持ってへんからな」
 だからだというのだ。 
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