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夢幻水滸伝

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第二百四十八話 石と共にその四

「な、何だ!?」
「ヤクザ者のビルが壊れたぞ」
「何が起こったんだ」
「どうしたんだ」
「これで後は警察に連絡をすればいいですね」 
 王はその倒壊したビルを見て呟いた、そうしてだった。
 冒険者ギルドに戻ってクエストのことを話すとだった。
 受付だった若い女は驚いて言った。
「あの、もうとは」
「思っていませんでしたか」
「はい」
 こう答えたのだった。
「先程警察からも電話で連絡を受けましたが」
「組織は壊滅していますね」
「ビルごと多くの者が倒れ」 
 そうなっていてというのだ。
「地下にいた者達もです」
「捕まりましたか」
「警察によって、クエストは解決されました」 
 そうなったというのだ。
「まさに」
「そうなのですね」
「報酬の五十万ゴールドを用意します」
「それは何よりですね」
「はい、ですが」
「ですがとは」
「これが星の方ですか」
 驚きを隠せない声であった、その声で王に述べた。
「そうなのですね」
「いえ、僕はまだまだです」
「及ばないとですか」
「自分では思っています」
「そうですか」
「はい、しかしお金が手に入ったので」
 このことは素直に喜んで述べた。
「よかったです」
「そのことはですね」
「まことに、お金がないとです」
「何も出来ないとですね」
「思っていますので」
「実際その通りですね」
 受付の女もこのことは否定しなかった。
「お金がないとです」
「何も出来ないですね」
「はい」
 まさにというのだ。
「この世界もそうですね」
「少なくとも物々交換はです」
「しないですね」
「中国では、というかです」
 受付の女はさらに話した。
「欧州の様な特に混乱している地域以外はです」
「貨幣経済が通用していますね」
「そうなっています」
「そうですね」
「お金でものが動かないと」
 受付の女はこうも言った。
「これは大変です」
「その物々交換にもなり」
「経済が成り立ちません」
「そうですね」
 三国時代の魏や五胡十六国時代がそうであった、経済がまともに成り立っておらず三国では他の二国を圧倒していた魏が統一出来なかったそして五胡十六国時代の黄河流域を中心とした諸国家が興亡を繰り返した理由の一つだったとも言われている。
「お金が通じなくては」
「ですからお金についてあれこれ言う人もいますが」
「それでもですね」
「お金で経済が動くだけです」 
 それだkでというのだ。 
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