超地球救済戦記!断罪王Ω〈オメガ〉~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下の無職童貞ニートの俺が全員滅亡させる‼~
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第二十一話 身長170センチ以下で無職童貞ニートで究極の社会不適合者が人類に下す最後の審判!神様なんていねぇよ!神様が本当にいたら、誰も神様なんて言葉は思いつかねぇだろ!
石川マサヒロの目の前には白いグレート断罪王が立っていた。
「どう?初めてお化けを見た気分は?」
「ハルカがまだ生きていることぐらい、とっくに予想済みさ」
「気にならないの?過去の世界で自殺したばかりの私がどうして今、ここにいるのか…」
「気にしたところでどうせ人類はすべて滅びるんだ…気にする必要がない…それよりプラスチックの原料って石油なんですよね」
「人を馬鹿にするなぁぁぁぁぁぁッ!」
いずこから復活した白のグレート断罪王の全身から大量の白い断罪王の顔や手足が飛びだしてくる。
「なるほど…あまたの平行世界の自分自身と白の断罪王をこの世界に集合させて、一つにしたのか…」
「そうよ…私は無数にある平行世界の自分自身と白の断罪王をこの世界に一つにまとめた。今ここにいる私はさっきまでいた私はとはまた別人なのよ!平行世界の存在に限りは存在しない!だからこれから先あんたが何度私の過去に干渉しようと私はその度に自殺して別の平行世界の自分と白の断罪王に生まれ変わることができる!」
「ということはもはやお前と白いグレート断罪王を倒すには無限に存在する平行世界を全て破壊しなければならないということか。ならもうすでにお前にようはない。今からこの世界の人類すべてがアンノウンに進化する前に黒のグレート断罪王の力のみで人類を皆殺しにする」
白のグレート断罪王との戦いを途中放棄した黒のグレート断罪王は上空に飛び立ち自分自身の体を両手で抱きしめるようなポースをとる。
「そうか…その手があったか…」
「ハルカ…お前や銀装天使どもとの戦いなど所詮は俺が断罪王の力を確かめるための遊びに過ぎない…だが遊びはもう終わりだ。俺は今、この一瞬で無数に存在するすべての平行世界のハルカの体内に射精した。神であるグレート断罪王である俺の究極精子は男であるお前の肉体を変化および超進化させ無数の俺をお前の体に宿すことができる。
そして出産自体は平行世界に無数にハルカが存在するのと同じく永遠に終わらない。お前は人類が滅んだこの星で無限に出産地獄を味わうことになるだろう。無論、人類が滅んだあとにこの星に新世代の頂点捕食者が誕生しても出産地獄は止まらない。この星で人類を超越した新たな頂点捕食者が繁殖・繁栄している間もお前は白いグレート断罪王と共に透明になった状態、つまり周りから知覚できない状態で出産地獄を味わう」
「なら…今からのそのふざけた未来を書き換えてやる…」
「無駄だよ…お前が無限に存在する平行世界に干渉して無敵の存在になった瞬間にそれは過去になる。一度過去になってしまえば、お前と同じ方法でその数秒前の過去に干渉すればいいだけのこと。俺は無限大に存在する平行世界のお前に無限大に存在する平行世界の数だけ干渉し未来を変えることができる。つまり、この勝負は最初からただの我慢比べだったということだ…至高天の基地に監禁された俺が母親を食い、断罪王をグレート断罪王に覚醒させた時点でお前はすでに負けていたんだ」
黒のグレート断罪王が自分の体を抱きしめていた両手を横に広げると、石川マサヒロとハルカにしか見えない無数の粒子が黒のグレート断罪王を中心にして世界中に広がっていく。
「この粒子は俺を含めた全人類の体内に寄生して激痛と共に殺す粒子だ。しかし、俺以外のバカな人類はこの正体不明の現象はすべて中国人がばら撒いたことにするだろう。つまり、そうなるように俺がすでに運命を創造した」
断罪王に選ばれたものにしか見えない死の粒子を体内から放出する黒のグレート断罪王をもはや原形をとどめていない白のグレート断罪王は地上から見上げることしかできない。
「もう…人類を救う方法は一つも残っていない…」
白のグレート断罪王の各部位から飛びだした無数の白のグレート断罪王の顔の両目から滝のように血の涙が流れていく。
もうハルカと白のグレート断罪王が人類救済のためにできることは祈ることぐらいしか残されていないのだ。
「本当にこれでいいんですね」
黒のグレート断罪王のコックピット内に突然現れたメシアが石川マサヒロにそう語りかけてきた。
「俺に人類を滅ぼせと言っておいて今更なにを言う」
「そういう意味ではありません。石川マサヒロは人類を滅ぼすと同時に自分も殺し、本当の意味で神になるつもりなのでしょう。しかしハルカが墓穴を掘った今、人類を滅ぼした後でハルカが目指していた生ける神、つまり現存神となる道もあるはずです」
「俺は人間が子供を作ることが許せないだけだ。人間が人間を作り育てるにはまだ、時間が早すぎた。それを表すように親が子を殺し、子が親を殺す事件が実際に発生している。俺はこの星に新たな頂点捕食者である新人類は今の人類より絶対にすべてにおいて優れた生命体になると信じている、人類進化論がそれを証明している。でも今の人類を滅ぼさなければ人類が自然に滅びる前に新人類の生活の場となる地球はあらゆる生命体が生きることができない星になってしまう。
だから俺は新しい命の可能性を信じるために今の人類を滅ぼす。そして新人類が生きる場所にはもう俺みたいな古い人類は必要ない。確認する必要もない。もし新人類が今の人類より優れていなかったとしても、その時はまた断罪王に滅ぼしてもらえばいい。優れた新人類が地球に発生するまで何度でも断罪王に滅ぼしてもらえばいい。そう、地球には断罪王がいるんだ」
「この世界に神などいない、だから自ら人類を滅ぼし、自ら消えることで本当の意味で神になる。それが石川マサヒロの選んだ答え…」
「メシア…俺はこんな世の中には生まれて来たくなかったよ…こんな死への恐怖と悲しみだけが広がっていく世界。結局、この国が子供つくるのに賛成的なのはただの税金対策と自分たちが生き延びたいというただの自己満足だ。こんなくだらない世界を罪なき命に無理矢理押し付けること自体が間違っている。子供が欲しい奴らはまず、子供をつくる前に自分たちの世界を今よりもっと素晴らしい状態にしなければいけない。こんな酷く醜い世界を両親の子どもが欲しいという簡単な理由だけでなんの罪もない命に無理矢理押し付け、大多数の価値観で洗脳するのは絶対に間違っている。
今の人類が行うセッ●スは人殺しと同じだ。みんな死ぬのが嫌なのにどうして子供をつくるんだ?死ぬのが怖い奴らから生まれてきた奴らも結局死んでしまう。自分の嫌なことを何の罪のない子供に押し付けるのは絶対に間違っている。認知症になって自分のことがわからなくなるまで長生きして何の意味がある?意味なんてねぇよ!自殺者が一年に何万人も出るような世界で子供なんて作ってんじゃねぇよ!人間同士が永遠に争いを繰り返す世界で子供なんて作ってんじゃねぇよ。お前らこんな世の中で満足なのか?
とにかく俺は俺を作って、この世界に産んだ父さんや母さんが憎い。そして父さんと母さんを生んだ奴らも憎い。つまり俺はこの世界が大っ嫌いだ!
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッ!
地球上の全人類に向けてそう叫んだ俺を見てメシアは笑っていた。それは俺が見る初めてのメシアの笑顔だった。
この物語はフィクションです。実在の人物や団体には一切関係ありません。
後書き
ここまで読んでいただきありがとうございました。石川マサヒロの物語はこれでおしまいです。
次回からは「超地球救済戦記‼断罪王Σ〈シグマ〉」をみなさんにお届けしたいと思います。次回もお楽しみに!
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