レーヴァティン
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第二百五十四話 両者の再会その七
「あちらがそうしたいのならな」
「それならですね」
「受ける」
「そしてヴェネツィアで、ですか」
「あいつ等と会ってな」
そのうえでというのだ。
「条約を結ぶ」
「でははじめるっちゃ」
愛実が言ってきた。
「今からあちらに行く準備を」
「そうしていくぞ」
「そしてっちゃな」
「あいつ等の馳走や酒を楽しみ」
「こっちもっちゃな」
「楽しんでもらう」
その様にしてもらうというのだ。
「東の浮島の食材を使ったな」
「馳走をっちゃな」
「そうさせてもらう、ではな」
「準備に入るっちゃな」
「そうする」
こう言ってだった。
英雄は宴の用意と共に仲間達と共に西の浮島に行く準備に入った、それはすぐに整い英雄は幕臣達に留守を任せてだった。
堺から空船で西の浮島に向かった、そして。
空船の中でだ、英雄は空を見つつ仲間達に言うのだった。
「もう一度こうして空を見るとはな」
「思っていなかったっちゃ?」
「考えもしなかった」
雲が下にある青空を見つつ言うのだった。
「全くな」
「東の浮島の統一を考えてっちゃな」
「それと海の魔神のことをな」
「それでっちゃ」
「こうして空船に乗ってだ」
そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「西の浮島に行くことは」
「考えもしなかった」
「そうだったっちゃ」
「しかしだ」
それでというのだ。
「海の魔神は下の世界にいるからな」
「そのことはわかってるっちゃ」
「あいつとの戦いの時はな」
まさにというのだ。
「こうしてだ」
「空船に乗っていたっちゃな」
「そうだった、だからな」
「思っていなかったことはっちゃな」
「今思うとな」
空を見つつ言うのだった。
「先のことを想像していなかった」
「それでっちゃ」
「迂闊だった」
「そう思うっちゃ」
「これ位想像出来ないとな」
「駄目っちゃか」
「反省するばかりだ」
こう言うのだった、だが。
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