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八条学園騒動記

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第六百六十三話 最強のロボットを造るその五

「ないです」
「おかしな奴は何処にでもおる」
「それで博士の助手だからですか」
「危害を及ぼそうとうする輩も出るが」
 それでもというのだ。
「しかしな」
「そうした奴から身を守る様にですか」
「何もない様にな」 
 その様にというのだ。
「野上君達には魔法をかけておる」
「博士魔法も使えますしね」
「魔術もな、実は科学と魔術の違いはじゃ」
「ないですね」
「あまりにも発展した科学は魔術と区別がつかないと言うが」 
 こうした言葉を残した者もいるのだ、尚近代になるまで科学と魔術の違いは然程なかったと言っていい。
「その根はじゃ」
「同じなんですね」
「錬金術もでな」
 こちらもというのだ。
「もっと言えば仙術、方術ともいったが」
「中国のですね」
「超能力もな」
「同じなんですね」
「全て根はな」 
 そうであったというのだ。
「同じじゃ、だからわしにとってはな」
「魔法もですね」
「何ということはない」
「科学と同じですね」
「そこで分けるのは人間の区分じゃ」
 博士は言い切った。
「わしは違うとじゃ」
「言われるんですね」
「そうした考えだからな」 
 それでというのだ。
「今もそう言う」
「そうなんですね」
「それでじゃ」
 博士はさらに話した。
「野上君達はな」
「危害が及ばないんですね」
「そしてじゃ」
 そのうえでというのだ。
「死ぬまでじゃ」
「安心していいですか」
「無論わしの話をプライベートにしてもな」
 そうしてもというのだ。
「全くじゃ」
「構いませんか」
「どんどん話すのじゃ」
 こう言うのだった。
「よいな」
「それじゃあそうします」
「是非な、あとな」
「あと?」
「今からロボットの開発と製造にかかる」
 気が済むまで話して述べた。
「そうする」
「そうですか」
「そしてな」  
 そのうえでというのだ。 
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