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レーヴァティン

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第二百四十八話 港と港からその二

「そうして利を得る」
「そうしますね」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「民も豊かにさせてな」
「幕府もたい」
「利を得る、いいな」
「わかったとよ」
「魔神と戦う前に出来るだけの力を蓄えるからな」 
 そのことを目指すが故にというのだ。
「そうしていく」
「わかったとよ」
「そしてだ」
 英雄は話を続けた。
「湖の北はいい漁場だからな」
「そこでたいな」
「漁を盛んにしてな」
「多くの魚介類を手に入れるたい」
「獣や魔物も多いが」
 それと共にというのだ。
「魚介類もな」
「手に入れるたいな」
「そうする」
 まさにというのだ。
「そちらについてもな」
「わかったとよ」
「獲ってすぐに食ってもよく」
 そしてというのだ。
「保存してもだ」
「干物や燻製にしても」
「いい」
 そういった料理にしてもというのだ。
「そうしてもな」
「そうたいな」
「塩漬けにしてもいいしな」
「保存してもよかとよ」
「魚介類はな、だからだ」
 こうした糧もというのだ。
「得るべきだ」
「そうたいな」
「俺達も食うしな」
「そうしているたいな」
「今夜もだ」
 今もというのだ。
「食う」
「それは楽しみたい」
「肉もいいが」
「魚介類もたい」
「やはりいい、刺身にだ」
 それにというのだ。
「天麩羅、塩辛や開きにだ」
「あとは煮物たいな」
「そうしたものをだ」
 今夜はというのだ。
「食う」
「そうするたいな」
「それでいいな」
「よかとよ」
 香織は笑顔で頷きそうしてだった。
 他の仲間達もだ、その夜は共にだった。
 蝦夷の湖の幸と酒を楽しんだ、英雄が言った通りに刺身や天麩羅、塩辛や煮物に開きといったものがだった。
 並べて出され十三人全員で食する、良太はその中で笑って話した。
「やはり蝦夷はいいですね」
「美味いものが多いな」
「はい」
 英雄にも笑顔で答えそのうえでさらに食いつつ語った。 
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