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勝てる筈がない

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第三章

「包丁でお魚の頭落とすのでもね」
「一日百回は結構だな」
「それが人間だとね」
「それを戦いながらだぞ」
「滅茶苦茶強い人達だね」
「戦闘民族だな」
「全くだね、しかも戦争中にクーラーあったり大きな川を小川位に狭めたりとか」
 芥はそうしたことも読みつつ話した。
「国力とか技術力もね」
「かなりだな」
「当時の軍艦ってアメリカ軍でもね」
 このことはプラモ部で先輩から聞いたことである。
「そうそうね」
「クーラーなかったな」
「そうだったよ」
「大和はあったけれど」
「特別だな」
「それでもだね」
「クーラーあったんだ、そしてな」
 森川はさらに話した。
「巨大な地下要塞建築して六十年も隠していたんだよ」
「そんなこと出来ないね」 
 芥は一言で述べた。
「絶対に」
「人間の出来る能力じゃないな」
「そうそうね、戦闘力とかもうね」
 芥は特にそちらに注目した。
「何処のスーパーサイヤ人だって」
「そのレベルだな」
「いたんじゃない?一人位」
「そうでないと説明出来ないな」
「何十万殺しても犠牲者の遺体をあっという間に片付けるとかも」
 このこともというのだ。
「今でもね」
「無理だな」
「震災の時のことを思ったら」
 芥はこのことは暗い顔で述べた。
「そうそうね」
「あっという間にはな」
「出来ないね」
「今でもな」
「あの、幾ら何でもね」
 芥はある一文を読んで言った。
「人の脂肪から航空燃料とか」
「造れないな」
「これ何?」
「錬金術って書いてあるな」
「当時の日本軍錬金術師いたんだ」
「そうらしいな」
「そのことも凄いね」
 森川にこう述べた。
「スーパーサイヤ人だけじゃなんだ」
「日本軍にいたのはな」
「あと風水の知識もあったんだ」
 この一文も読んで述べた。
「山に鉄や真鍮の杭まで打ち込んで」
「そうしていたってあるな」
「これもね」
 実にというのだ。
「凄いね」
「そうだよな」
「しかしね」
 芥は呆れてこうも言った。
「十一歳で戦場に出ていたんだ」
「それ絶対にないな」
「学徒動員よりずっと酷いよ」
「それが出来たんだよ」
「この文章が正しかったら」
「それで十五歳でな」
 この年齢でというのだ。
「細菌戦の部隊にいたんだ」
「絶対にないよ」
 このこともというのだ。
「相当にね」
「当時でもな」
「学徒動員って高校生だよね」
「当時のな」
 森川は芥に真顔で話した。 
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