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私はいじわる 小悪魔が住みついた

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8-⑶

 お盆の前になると、練習も休みになるので、鈴花ちゃんちで、バーベキューやるからと、誘われていた。オーカ、香菜ちゃん、美咲ちゃんの5人だ。昂も誘ったんだけど「又、男 俺ひとりやろー 行かない」と言われた。次の日、宿題の絵を一緒に描きに行く約束をしていたので、まぁいいかって思っていた。

 私は、大きめのTシャツに短パンを着て行くことにした。左腕の上のほうにボールをぶつけてしまって、青くなっている。これなら、隠れるかなって。鈴花ちゃんなんか、タンクトップに、相変わらずのピチッとした短パンで、この子、やっぱりスタイル良いんだ。オーカだって同じような恰好。

「ねぇ 武智穣太先輩って 彼女いるの?」って、スペアリブを食べ始めた時、香菜ちゃんが聞いてきた。

「香菜 気になるの? 穣先輩のこと」と、鈴花ちゃんが、逆に気になったみたいで

「ウン なんか、野球部の練習見てたら 素敵って・・ あこがれ」

「ダメだよ あの人 居るよ 真珠」

「チョ チョッ」私、丁度お肉かぶりついたとこで、言葉出せなかった」

「練習中 いつも、真珠の側に居てベッタリでしょ」と、鈴花ちゃんは追いかけるように続けていた。

「違うのよ 先輩は ウチを教えてくれているだけよ なんでもないから」と、私は、やっと、声が出た。

「でも そーいえば、この前、真珠のこと後ろから抱きかかえるようにしていたわ 仲良いみたいね」と、香菜ちゃんも

「香菜 だからぁー それは・・ 鈴花 なんとか言ってよー ウチには昂がいるんだから」

「あっ 出た 昂 ウフツ 香菜 真珠にうまくなってもらいたいから、教えているだけよ 安心して ちょっと からかっただけ 穣先輩のことは、謎よ 真珠のお兄ちゃんが仲良いから、聞いてみたら― 香菜も知ってるでしょ お兄ちゃん」

「うん 知ってるよ 近所だし・・ 真珠 聞いてみてよ」

「えー やーよー そんなのー 自分で聞きなよー」

「真珠 小さい頃からの幼馴染で、親友やんかー 女の子からそんな恥ずかしいこと、聞けると思う? 親友のお願いよ」

「わかったわよー 聞けば良いんでしょ そのかわり、何か、ウチが頼んだ時は、力になってよ!」

 その夜、私は、お風呂上りに、お兄ちゃんの部屋に行って

「お兄ちゃん あのねー 穣先輩って 付き合っている人いるのー?」

「なんだ いきなり 真珠 付き合いたいんかー」

「ううん そんなわけないじゃぁ無い ウチには・・ あのね 香菜が聞いてくれって」

「そーなんか 安心したよ あいつはね にぶいんだか 変わっているんだかー 告白されたり、バレンタインなんかでも、結構もらってると思うよ だけど、反応悪いから 彼女いないと思うよ 強引に押していかなきゃダメなんじゃぁないかなー」

「そう じゃぁ 見込みあるね」

「どーだかなー この前な 野球部の3人は可愛くてしょうがないって 鈴花は手足が長くってはつらつとしてるし、オーカは胸がはちきれそうだしお尻がプリンとしていて・・真珠のことも、ゴロを取った後ファーストに投げた後、可愛くって抱きしめたくなるんだってさ」

「えぇー 穣先輩って そんなこと考えてたんだー ねぇ お兄ちゃん ウチ 先輩から告白されたら どうしょー」

「あほかー 穣は真珠のこと 妹かペットぐらいにしか思ってないよー 女として見ていないよ 他のふたりのことはわからんけどーな」

「お兄ちゃん ウチって そんなに、色気ないんやろかー」

「うーん そんなことは無いと思うけど 小さい頃から一緒にいるからなー 真珠 その腕の青タン どうしたんやー」

 私は、お風呂上がりで、キャミソールだけだったのを思い出した。

「うん ちょっとな ぶつけた ヘタやから こっちもやねん」と、私はキャミソールをまくり上げて、左胸の少し上、赤くなっているところも見せると

「真珠 わかったよ そんなの いきなり 見せるもんちゃうでー もう 女なんやから」

「なんでー お兄ちゃんやから 平気やん あー あざのことお母さんには内緒ネ」

「そうか 真珠がそんなに頑張るって、わからなかったよー 穣が抱きしめたくなるって わかるような気がする」

「ウフッフ お兄ちゃん 変な気になんないでね 相手違うでしょ」

「あほっ だから 女としてと ちゃうんやって」     




  
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