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レーヴァティン

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第二百四十四話 青森入りその八

「そして他の部族の長達ともな」
「話すのね」
「そして幕府の考えを示す」
 話してというのだ。
「その政をな」
「そうするわね」
「そして話したことはな」
 それはというと。
「確かな約束としてだ」
「残るわね」
「そうなる、この浮島のアイヌ達も治めるが」
「幕府の民としてね」
「治めていく、アイヌの者達が農業や商業をしたいならな」
 狩猟や漁業に勤しんでいる彼等がというのだ。
「その時はな」
「受け入れるわね」
「むしろ推奨したい」
 アイヌ達の参加をというのだ。
「そうして覚えてもらう」
「農業や商業を」
「そうしてもらいたい、そしてだ」
「働いてもらいたいわね」
「そうだ、武士はいてもな」
「この浮島武士以外はほぼ皆一緒よ」
「士農工商で言うとな」
 それで表現すると、というのだ。
「武士はいてもな」
「都にはお公家さんもいてね」
「その下はな」
「農工商は一緒ね」
「自由に仕事を選べる」
「そうよね」
「当然その下もない」
「穢多、非人もね」
 そう呼ばれる者達もというのだ。
「いないわよ」
「そうだ、また武士もな」
 その彼等もというのだ。
「言うなら士族でだ」
「明治以降のね」
「その様にしていっているしな」
「能力があれば士族でなくてもどんどん取り立てていって」
「士族が農業や商業をしてもな」 
 そちらの仕事を生業にしてもだ。
「よしとだ」
「しているわね」
「身分は絶対のものではない」
 英雄は言い切った。
「だからな」
「それではね」
「アイヌ達もだ」
 その彼等もというのだ。
「狩猟や漁業以外もな」
「やってもらうわね」
「そうだ、そうして豊かになることもな」
 仕事が成功してだ。
「いい」
「民が豊かになればね」
「国も豊かになるからな」
「そして国が豊かになって国力を得て」
 耕平は遠くを見る目で笑って述べた、その目には統一ではなくその先にあるもがありしかと見ていた。 
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