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レーヴァティン

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第二百三十九話 北への集結その六

「賊にもならないわ」
「そうだよな」
「だからね」
 それでというのだ。
「まずはよ」
「民を豊かにすることでな」
「バイキングに暴れさせない為にもね」
「そうした政が必要だな」
「そうなるわ」
「やっぱりそうだよな」
「あそこにジャガイモを入れることは」
 双葉もこちらの話をした。
「私もね」
「賛成なんだな」
「ええ、あの作物は寒い土地や痩せた土地でも沢山収穫出来るから」
 それ故にというのだ。
「是非ね」
「あちらでも栽培させるべきだな」
「麦、パンよりもね」
 この作物とそこから出来る食べものよりもというのだ。
「主食になるわよ」
「実際そうだしな」
「あそこは騎士団と文化圏が近いけれど」
「似てる部分多いな」
「信仰もそうよね」
「同じ神様崇拝してるな」
「オーディンとかトールをね」
 そうした北欧系の神々をというのだ。
「そうしてるわね」
「ああ、キリスト教も同じプロテスタントでな」
「ルーン文字もあるし」
「魔術で使ってるな」
「共通している部分は多いわ」
 文化的観点から見てというのだ。
「けれど違う部分もあって」
「食文化もそうでな」
「ジャガイモはあまりね」
「あっちは食ってないな」
「それを変えるのよ」
「ジャガイモを大々的に栽培させて」
「そしてね」 
 そのうえでというのだ。
「食べるのよ、人もそうで」
「家畜もな」
「皆ジャガイモを食べて」
 そうしてというのだ。
「お腹を満たすのよ」
「そうすればいいな」
「あちらもね」
「ジャガイモは救世主になるな」
「なるわよ」
 確実にというのだ。
「やっぱりね」
「そうだよな」
「もうね」
 ジャガイモはというのだ。
「あんないい作物ないからね」
「痩せた土地でも栽培出来てな」
「収穫も多いからね」
「だからだよな」
「あそこはあんまり寒くて玉蜀黍は無理だと思うけれど」
「あれは水がなくても栽培出来てな」
 久志は玉蜀黍の話にも応えた。
「いいけれどな」
「ええ、けれどね」
「バイキングの土地はな」
「あまりにも寒いから」
 その為にというのだ。
「玉蜀黍は結構な寒さでも栽培出来るけれど」
「あちらの寒さは結構どころじゃないからな」
「だからね」
 それ故にというのだ。 
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