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レーヴァティン

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第二百三十七話 最後の場所その四

「もうな」
「頼もしい味方になるよ」
「だからだよ」
「今度は彼等を攻めるんだね」
「そうするな」
「ほなやな」
 美奈代が明るく言ってきた。
「これから水軍も大規模に編成して」
「そしてな」
 久志は美奈代にも応えて話した。
「北の半島に島をな」
「攻めるな」
「そうしような、というかな」
「もうこの浮島で残るのあそこだけやしな」
「どっちみち攻めるつもりだったんだよ」
「そやな」
「騎士団も王国も連合王国も降した」
 この三国をというのだ。
「それならな」
「もう残るはあそこだけやからな」
「あそこにな」
 まさにというのだ。
「攻め入るしかないからな」
「攻めてくな」
「それで今から準備に入る」 
 久志はあらためて言った。
「情報収集を詳しくおこなうぜ」
「最初はそれやな」
「それでな」
「敵を確かに知って」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「一気にな」
「攻めてくな」
「水軍を大規模に使うぜ」
 今度の戦ではというのだ。
「そうしていくぜ」
「わかったぜ」
 水軍を統括する芳直が笑顔で応えた。
「じゃあ俺っちは情報収集もな」
「やってくれるな」
「ああ、元元この世界じゃ最初はあっちにいたしな」
「バイキングでな」
「土地勘もあるぜ」
「そうだよな、俺達も行ったけれどな」
「やっぱり長くいる方がな」
 その方がというのだ。
「よく知ってるよな」
「そうだよな」
「だからな」
 それでというのだ。
「俺っちの方が知ってるぜ、それでな」
「あの時とはやっぱり違うからな」
「綿密にな」
「情報収集をするぜ」
「そっちも頼むな」
「あそこは地形が複雑なんだよ」 
 芳直はこちらの話をした、実際に自分がいた頃に歩き船で進んで見てきたものを思い出しながら話した。
「フィヨルドに島に半島に森に山に湖にでな」
「何かとあるな」
「しかも寒い」
 気候の話もした。
「夏は短い、しかもその夏もな」
「涼しいよな」
「北の王国よりも寒いからな」
 だからだというのだ。
「そのこともな」
「注意しないとな」
「よくな」
「寒さにはずっと苦労してきてるね」
 剛はこう言ってきた。 
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