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レーヴァティン

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第二百三十六話 熊鍋その九

「やはり」
「豊かだったな」
「そうでした」
「気候も温暖で土地もよかった」
「遥かに」
「ならだな」
「同性愛があってもいいです」
 性についてもそうなるというのだ。
「食べものも豊富ですし娯楽もです」
「楽しめるな」
「はい、それなら異性だけでなく」
「同性愛もだな」
「余裕があるので」
「そうなるな」
「そして日本も」
 自分達の国もというのだ。
「余裕があったので」
「同性愛を楽しめたか」
「四方からは海の幸、山や川の幸もあり」
 そうしてというのだ。
「土地もよいので」
「農作物も豊かだ」
「気候も温暖なものです」
「ヘブライと比べると別世界だ」
「ですから」 
 そうした土地柄だからだというのだ。
「日本でもです」
「同性愛は普通だったな」
「そうです、そしてこの浮島でも」 
「豊かだからだな」
「少なくとも同性愛を出来るだけの余裕があるので」
「存在しているな」
「そうかと。それぞれの土壌も」
 これもというのだ。
「同性愛にです」
「関係しているか」
「そうではないでしょうか、愛実さんの言われる通りに」
「成程な、しかしだ」
 英雄は食べつつ言った。
「そうした風に考えるのも大事だな」
「同性愛一つ取ってもですね」
「そうだな、まあ同性愛は俺は興味がない」
 あくまでというのだ。
「それだけだ、何度も言うが幕府としてはな」
「禁じませんね」
「一切な、楽しみたい者は楽しめ」
 同性愛もというのだ。
「だが犯すことはな」
「許しませんね」
「相手が異性である時と同じだ」
 このことはというのだ。
「同性でもだ」
「それは罪とする」
「罪は罪だ」
 このことはというのだ。
「全く以てな」
「だからこそ」
「それはせずな」
 そうしてというのだ。
「治める」
「そちらについても」
「そうする、そしてだ」
「確かにしますか」
「そちらもな、それとだ」
 英雄は食べつつさらに話した。
「この前江戸で河豚にあたった者がいたな」
「そのことですか」
「それで死んだな」
「復活させられましたが」
「しかし河豚は毒があることはな」
「この世界でも同じです」
「このことからだ、河豚の店を出すにはな」
 それにはというのだ。 
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