鬼の手をもつ男(GS美神の二次)
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4話 最後の修行は孫悟空と……!! 後
バリバリバリ!!
「ぐおおおおおおお!!」
「京介さん!?斉天大聖老師!何をしたのですか!?このままでは京介さんが
鬼に……」
「落ち着かんか、小竜姫!良く見るのじゃ!!」
……あれ?
俺どうしたんだっけ?
確か死にたくないって思ったら全身に力が…。
ん?おやおやおや?
何か巨大だったお猿が小さく見える……小竜姫様なんてフィギュア並に小さいぞ。
俺どうなって……!?
ふと、視線を落とすと驚く事に俺の体が鬼の手のような感じになっていた!!
何これ!?
「な、何じゃこりゃーーーーーー!!!」
「ふう、無事に成功したようじゃな……つーか早く元に戻ってくれないか?
その馬鹿霊力は老体には毒じゃわい」
☆☆☆☆☆☆
俺が落ち着きを取り戻し、元の姿に戻った数十分後。
「これで妙神山修行場の修行コースは全て終了となりました。
鬼のコントロールも完全となったようなのでもう無限時空の力
を頼らなくても大丈夫でしょう。」
精神はボロボロだが、無事に修行を終えた俺は小竜姫様から修行終了のお知らせを
彼女と最初に出会った鬼門で聞いていた。
小竜姫様と会えなくなるのは寂しいが、これで俺は自由な生活が送れる。
左手だけ手袋の変人指定は逃れられないかもしれないが、それでも十分だ。
俺はこれから平穏な学生ライフを楽しんでやるぜ!!
「では、京介さん。来年のGS資格取得試験がんばってください。
合格の知らせを期待していますよ」
バタン!
「ホワイ?」
最後に俯いた小竜姫様がよくわからない事を言って勢い良く鬼門を閉めた。
GS資格取得試験って何の話?
「お~そういえば言っておらんかったな。京介、お主は明日から
とあるGSの元で研修した後、来年GS資格取得試験を受ける
事になっとるんじゃよ」
フヨフヨと背中のバックの中から現れた巻物のじいさん。
つーか、試験ってどういうことだ!?
「聞いてないぞ、そんな事!まさか、また調子に乗ったんじゃないだろうな!?」
「今回はワシじゃないやい!!なんか小竜姫ちゃんがお主がGSを目指していると
勘違いしていて、気づいたら研修先とか研修期間とかいつのまにか決めてたんじゃ
まあ、いいではないか試験を受けるぐらい。
お主の実力なら問題なく合格できるし、受けなかったら小竜姫ちゃんががっかりするぞ?」
う……、じいさんがガッカリなら別に問題はないが、修行以外ではとても優しく接してくれた
小竜姫様がガッカリすると聞くと……。
「別にお主には、損はあるまい?それに将来につく職業の幅が広がるぞ」
まあ、確かにじいさんの言うとおりだ。
GSの活動はするつもりはないが資格を持っていることは就職に有利になるかもしれない。
それに、受けるだけなら命の危険もないしな。
研修も荷物持ちとか素人にも出来るお祓いくらいだろう。
「分かったよ。来年に資格取得試験を受けに行くよ」
「そーか、そーか。まあ、ほどほどに頑張るんじゃぞ」
俺が試験を受けると宣言すると、じいさんはニコニコ顔で姿を消した。
さて、下山しますか!
気合を入れ、自宅へと進みだす。
あ、そういえば……。
「おれの研修先って何所だ?」
「○○町の教会じゃったな。なんでも神父と言うあだ名のS級GSが経営しているとか……。」
☆☆☆☆☆☆
小竜姫視点
巻物『無限時空』が連れてきた彼は祖先と同じ様に守りたい者の為に世界の為に、封印の
解けた鬼を自分の体と霊力を犠牲にして封印をしたと聞いた私は彼にお礼として
鬼のコントロールが出来るまで彼の修行の面倒を見ることにした。
修行する時の彼はいつも真剣で必死だ、たぶん早く力を取り戻して鬼をコントロールし、
今も何所かで、悪霊に襲われる人たちを助けたいのだろう。←(違います)
私はそんな彼を見て、彼の修行が完遂した時に彼の望むであろう資格を早く取れるように
手助けをする事を決めました。
京介さんの実力なら研修期間は一年で大丈夫ですね。
研修先は前に修行に来ていたS級のGSに頼みましょう。
たしか神父?と呼ばれていましたね。
そして彼の修行が全て終了し、神父に連絡した後、下山する彼を見送ろうと思っていたのですが、
別れる時の自分の顔を見せたくなくて、思わず話を素早く切り上げて門を閉じてしまった
私。
彼とは短い付き合いでしたが、充実な日々を送ることが出来た。
その日々はとても楽しく、どの人間と修行するよりも素晴らしいものに感じます。
ですがその日々が今日で終わってしまった。
なんだか心に穴が開いた気がします。
「はあ……」
修行場に行き気分を紛らわすために修行をしたが
いつもの彼の声は聞こえず、私のため息だけが聞こえた。
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