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八条学園騒動記

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第六百四十四話 まずいものその四

「この通りだ」
「煮凝りですらないな」
「味付けしていないことがわかるな」
「よくな、これはまずい」
 フランツは文字通りにと言い切った。
「確実にな」
「一目瞭然だな」
「これもお店に出せない」
 こう言うのだった。
「連合だとな」
「しかしこれがイギリスだ」
「あの国か」
「もっと言うとイングランドだ」
「ああ、今あの国は四国だな」
「昔はイングランドとスコットランド、ウエールズにだ」
「アイルランドだったな」
 この四国が一つの国であったのだ。
「そうだったな」
「それが戻ってだ」
「後の三国が独立したな」
「だからイングランドの旗は二つある」
「イングランドの旗とか」
「ユニオンジャックだ」
 伝統のこの旗もというのだ。
「二つある」
「そうなったんだな」
「そしてだ」
 タムタムはさらに言った。
「そのイングランドの食事がだ」
「今話したやつか」
「スコットランドもウェールズもだ」
「まずいか」
「そうだったらしい、特にだ」
「アイルランドの料理はか」
「四国で一番まずかったとだ」
 その様にというのだ。
「連合軍の人が言っていた」
「そんなにまずいのか」
「アイルランドはな」
「そのイギリス以上か」
「そうだったらしい、何もかもが貧弱でだ」
 それでというのだ。
「只の栄養補給だ」
「それだけか」
「その為に食う様なものだったらしい」
「それは凄いな」
「元々あの辺りは料理がまずいが」 
 それでもというのだ。
「アイルランドはその中で最も貧しくてだ」
「それでか」
「かなりまずかったらしい」
「そうなのか」
「それが地球にあった頃でな」 
「今もか」
「そうらしい、アイルランド料理と言っても聞かないな」
「そういえばそうだな」
 フランツもそれはと頷いた。
「俺もな」
「知らないな、俺もだ」
 タムタムもというのだ。
「ビール、エールもあるが」
「有名なのはそれだけか」
「他のものはだ」
 それこそというのだ。
「俺もだ」
「知らないか」
「とてもな」
 そうだというのだ。
「聞いたことがない」
「ネットで検索したら出ないか」
「出ることは出るが」
 それでもというのだ。 
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