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八条学園騒動記

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第六百三十六話 泉燗その七

「ヘブライ人もね」
「元々アジア系の血が濃いな」
「けれど白人もいれば」
「アフリカ系の人もいるな」
「それで今は相当に混血しているから」
 イスラエル市民そして各国のユダヤ系の中でもといぬのだ。
「それでね」
「人種的にはか」
「もう昔の十二支族の時と違うから」
 アンはここでは失われた十支族が再び巡り合ってイスラエルに戻ったことが実は相当怪しい話であることについてはこう言った。
「十支族についてもね」
「実はユダヤ教徒になってな」
「そうなっていて」
「実はだな」
「本当に十支族の人達か」
「かなり怪しいな」
「何千年も前よ」
 十支族が消えた話はというのだ。
「四千年位の」
「それだとな」
「もうDNAで調べても」
 古代ヘブライ人の血が入っているかどうかだ。
「混血が進んでいて」
「入っているな」
「大抵ね、入っていない人がいても」
「よかったか」
「薄れてなくなったとか言って」
 科学的根拠は無視してというのだ。
「それでね」
「いいとしてか」
「迎え入れていたから」
「十支族のどの族か言ってか」
「そしてユダヤ教に改宗したら」
「よかったか」
「そうだったしね、もう人種的にはね」
 ユダヤ系そしてイスラエル市民はというのだ。
「連合の他の国と一緒よ、ただ」
「それでもか」
「教えは厳格で」
 まさにスパルタの如きだ。
「連合軍の人達が仰天する位ね」
「うちの学園の理事長さんが軍律を定めたな」
「滅茶苦茶厳しい軍律の中にある人達がね」
 八条が定めたそれは彼がかつて所属していた日本軍のそれを手本にしたものだ、その為に厳しいものになっているのだ。
「驚く位にね」
「厳しくてか」
「妖怪にしても」
「教えに反しているとか」
「ウェブで公開していたらコメント欄にね」
 そこにというのだ。
「すぐに注意が来るのよ」
「それは厄介だな」
「ユダヤ教の教えと違うって。恐竜でもね」
「さっき話した通りにか」
「聖書で神が世界を築かれた以前は世界が存在しないから」
 そうした教えだからだというのだ。
「ジュラ紀とかないから」
「恐竜も存在しない、だな」
「そう考えられているから」 
 ユダヤ教ではというのだ。
「いないっていう考えがあるから」
「それで恐竜を小説や漫画に出してもか」
「言われるのよ」
 そうした書き込みが来るというのだ。
「そうなるのよ」
「本当に辛いな」
「そこまでだとでしょ」
「思いのままにな」
 創作者の好きな様にというのだ。 
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