恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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第百九話 張三姉妹、呼ばれるのことその二
「楽しいことがね」
「では歌でも聴かれますか?」
「袁術殿の」
「それもいいけれどね」
袁術の歌は定評がある。だからそれは望むというのだ。
しかしだ。それと共にだった。孫策はこんなことも言った。
「ただ。あの娘の歌以外にもね」
「お聴きになりたい」
「左様ですか」
「誰かいたわよね」
ここでだ。孫策が言うとだった。
孫権がだ。彼女達の名前を出してきた。
「それではですが」
「蓮華は誰か心当たりがあるの?」
「はい、あの三姉妹はどうでしょうか」
こう名前を出すのだった。
「張三姉妹は」
「ああ、あの娘達ね」
「今は確か長安の方にいます」
国のあちこちを回っている彼女達はだ。今はそこにいるというのだ。
「そこから呼びますか」
「そうね。長安でやることが終わったらこっちに来てもらえるかしら」
実際にだ。孫策もこのことを望んで述べた。
「そうしてね」
「はい、気分転換に」
「確かに。三姉妹の歌には絶大な力がありますし」
「兵達の癒しにもなりましょう」
二張もだ。三人のことは知っていた。
だからだとだ。賛成したのだった。
「ですから」
「いいと思います」
「わかったわ。じゃあ劉備にも話してね」
摂政である彼女に話してだというのだ。
「そうしましょう」
「ではその様に」
「話を進めていきましょう」
こう話してだった。三姉妹を呼ぶことがだ。劉備にも伝えられた。そうして話を聞いた劉備もだ。
笑顔でだ。こう言うのだった。
「いいことよね」
「はい、そう思います」
魏延、いつも劉備を護る彼女が最初に頷く。
「桃香様も最近お疲れですし」
「私が?」
「そうです。近頃は出陣の準備にかかりきりですね」
「書いてるだけだけれど」
「それがかなりの量になっています」
劉備にだ。両手を前にやって動かしながら話す魏延だった。
「朝から夜まで働いておられますし」
「ううん、それはそうだけれど」
「ですから。ここはです」
「三姉妹を都に呼んで?」
「はい、音楽を聴きましょう」
こう言うのである。
「是非共」
「ううん、ちょっと」
「焔耶さんは」
しかしだ。ここでだった。
孔明と鳳統はだ。難しい顔になって言うのだった。
「何気に何を出されているんですか?」
「その服は」
「ステージ衣装だ」
そうだとだ。魏延はその手にやたらと派手で露出の多い服を持っている。それを手にしながらだ。劉備に熱い視線を向けているのだ。
そのうえでだ。こう言うのだった。
「桃香様にも歌って頂きだ」
「やっぱりそうですか」
「桃香様にも」
「駄目か、それは」
まだ言う彼女だった。
「私としてはだ。桃香様のお歌も」
「それを言うなら炎耶さんもです」
「折角ですから」
軍師二人はここで言う。
「歌われてはどうですか?」
「歌と踊り得意ですよね」
「いた、私はいい」
何故かだ。魏延本人はだ。
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