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レーヴァティン

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第二百十二話 急襲その十

「水路からもな」
「船を使い」
「そして攻めていく」
「そうしますね」
「邪魔になりそうなものを利用する」 
 それもというのだ。
「戦だよな」
「逆にそうする」
「それもまた戦ですね」
「そして勝つことも」
「足や馬でそのまま進んだら邪魔さ」
 水路はというのだ。
「けれどな」
「船を使えば」
「進めます」
「それで邪魔になりません」
「そうさ、あと簡単でも橋を掛けられれば」
 久志はこの場合についても述べた。
「いいよな」
「確かに」
「橋もあればです」
「尚よしです」
「まあそれは余裕があれだな」 
 橋を掛けられるだけの物資や時間に余裕があればというのだ。
「やるな、それだけがないとな」
「船ですね」
「それを使う」
「そうしていきますね」
「そうするな」
 この話もした。
「いいな、それで今はな」
「ことを終えました」
「ではですね」
「すぐに本陣に戻りますね」
「そして寝るな、祝うのは明日の夜だ」
 睡眠も重要である、久志はこのことは忘れていなかった。それで最初の一撃を加えたことに浮かれ立つことなく。
 今は撤収した、そして。
 その時は帰ると留守役の夕子に作戦成功を言ってだった。
 すぐに寝た、そうして起きると食事と進軍を行わせ昼もそうしてだった。
 夜に乾杯をしてから言った。
「よし、これでな」
「敵の空の戦力は潰した」
 正が応えた。
「完全にな」
「ああ、だからな」
「これだけでかなり違う」
「しかも機先を制してな」
「俺達にかなり有利になった」
 戦局はというのだ。
「そうなった」
「そうだな、狙い通りだな」
「報があがっているが」
 正はアイスバインを食べつつ述べた。
「連合軍の空船は全てだ」
「潰したな」
「それを達成した」
「そうだな、これでな」
 久志もアイスバインを食べつつ言う、祝いの場にはアイスバインとザワークラフト、ジャガイモを茹でたものにソーセージがある。
 酒は赤ワインだ、その酒を美味そうに飲みながら語った。
「後はな」
「決戦で勝つだけだ」
「空の戦力を奪った敵にな」
「まだ地の利がある」 
 正はこのことを指摘した。
「それは忘れるな」
「わかってるさ、そこでな」
「船を使うな」
「水路が入り込んでいるなら」
「そうしていくことだ、また船を並べてだ」
「横にか」
「橋を作ることも出来るが」
 その他にもというのだ。 
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