八条学園騒動記
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第六百二十一話 文化祭がない国その十一
「だからなのね」
「そう、幼稚なね」
「身体だけそうで」
「中身はね」
まさにというのだ。
「子供のままよ」
「全く成長しなかったのね」
「というかどんどん劣化して」
成長しなかったどころかというのだ。
「挙句は親戚の式辞で誰も言わないのに平気で上座に上がる」
「えっ、そこまでしたの」
これには彰子も驚いた。
「酷いわね」
「自分が偉いからってね」
「そうしたの」
「もう平気で上がって」
その上座にというのだ。
「皆顔を顰めたわ、けれどね」
「平気だったの」
「他にも家族の人が病気で看病で疲れてる人のお家に上がって」
「また急に言って」
「行くってね、それでコーヒー出してくれよ」
「思いやりも何もないのね」
「流石にお家の息子さんが今皆疲れてるって怒ってね」
それでというのだ。
「コーヒー出さなかったけれど」
「自分で淹れたら?コーヒー位」
「そうよね」
スターリングと蝉玉はここでまた呆れた。
「インスタントで淹れられるんだし」
「誰だってね」
「飲みたいなら自分で淹れる」
「他の人のお家でもね」
「そうしたこともしないから」
それでとだ、七海はまた話した。
「子供でね」
「成長してなくて」
「劣化していっていったのね」
「最初はそこまで尊大で無神経でなかったけれど」
「それが酷くなって」
「そこまでになったの」
「最初から思いやりはなかったけれど」
そうした人間だがというのだ。
「本当にね」
「どんどん酷くなったんだね」
「元々そうだったのに」
「それで子供も普通は成長するから」
精神的に子供のままではないというのだ。
「だからね」
「相手にされなくなる」
「そういうことね」
「その子供にも」
「今のお話の流れだとそうね」
「そう、実際子供にも相手にされなくなって」
事実そうなってというのだ。
「馬鹿にされ軽蔑されていく」
「それかなりきついね」
菅はその展開を聞いて述べた。
「遊んであげていてもね」
「そうした人にやがてそうした扱い受けるってね」
「屈辱だよ」
「けれど勿論そうしたことにもね」
「気付く人じゃないね」
「そうした人だから」
それ故にというのだ。
「もうね」
「死んでいてもいい」
「むしろ死んでいて欲しいのね」
「どうしても更正しない人っているってね」
スターリングと蝉玉に苦い顔で述べた。
「その人見てわかったわ」
「嫌なことだけれどね」
「実際にそうした人っているのね」
「何をしても更正しない」
「成長しない人っているのね」
「ドキュンじゃなくても」
そう言われる輩共でなくともというのだ。
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