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八条学園騒動記

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第六百二十話 甘酸っぱさがその八

「これがね」
「ミルクティーはミルクティーでしょ」
 七海はその話にこう言った。
「そうでしょ」
「紅茶にミルク入れたね」
「それだけでしょ」
「そうだよね」
「それでどう違うのよ」  
 それこそというのだ。
「一体」
「何でも連合は甘くし過ぎだっていうんだ」
「ミルクティーを」
「そう、お砂糖とかシロップをね」
 そうしたものをというのだ。
「無茶苦茶に入れていて」
「甘過ぎるっていうの」
「何でもエウロパだとね」
 イギリスをはじめとしてというのだ。
「連合位はね」
「甘くしないの」
「みたいだよ」
「そうなのね」
「けれどそれ言ったら」
 スターリングが言ってきた。
「マウリアなんかね」
「その比較じゃないね」
「あそこのミルクティーはもっと甘いよ」
「蜂蜜入れたりしてね」
「セーラが飲んでるミルクティーにしても」
「一度飲ませてもらったら」
 一体どんなものかとだ、管も述べた。
「凄かったね」
「驚く位甘かったよ」
「そうだったね」
「マウリアのカリーは辛いから」 
 蝉玉も言ってきた。
「それでなのよね」
「あっちは甘いものはね」
「徹底的に甘いんだよ」
「そうしてるのよね」
「カリーの辛さに対してね」
「甘いものは徹底的に甘い」
「そうしてるから」
 それでというのだ。
「マウリアのお菓子は甘くて」
「紅茶もね」
「物凄く甘いよ」
「連合のミルクティー以上にね」
「その甘さは」
 スターリングはまた言った、尚五人共それぞれレモンティーにはレモンを浸すだけでなく砂糖も入れている。
「物凄いけれど」
「それでもだね」
「エウロパはあっちには何も言わないんだね」
「だって連合は敵だから」
 エウロパから見てそうだというのだ。
「だからね」
「色々言うってことだね」
「敵だと思ったら」
 それこそというのだ。
「坊主憎ければで」
「袈裟まで憎いだね」
「その論理でね」 
 日本のこの諺の考えでというのだ。
「言ってるんだ」
「わかりやすいね」
「こっちも言ってるしね」 
 蝉玉は飲みつつ言った。
「エウロパのことは」
「そうだね」
「もうね」
「エウロパの料理のことは」
 それこそというのだ。
「それこそ今言ったけれど」
「坊主憎けりゃ袈裟まで憎いね」
「それでね」 
 まさにこの考えでというのだ。 
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