レーヴァティン
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第二百十話 北西へその九
「その時はな」
「レーヴァティンの力を全て使う」
「そうして戦われる」
「そうされますか」
「その時はな、しかしな」
それでもというのだ。
「いいな」
「はい、そうでないと使えない」
「そうしたものですね」
「だからこそ獣やモンスターとの戦闘でも」
「力は抑えていましたか」
「その時でも精々一パーセントだったんだ」
それだけの力しか出していなかったというのだ。
「そうだったんだよ」
「左様でしたか」
「ではですね」
「この度も使われないですね」
「レーヴァティンは」
「ただ陛下のお腰にあるだけですね」
「そりゃいざとなれば使うさ」
そうでないと勝てないと思った時はというのだ、
「けれどな」
「はい、それでもですね」
「逆に言うとみだりには使われない」
「そうしたお考えですね」
「出来るだけ使わないさ、実際国同士の戦では使っていないんだ」
それこそ一度もというのだ。
「だからこのままな」
「国同士の戦ではですね」
「陛下は使われないですね」
「お使いになれば数十万の軍勢すら瞬時に焼き尽くす」
「そうしてしまうので」
「そこにあるもの全部焼き尽くしてな」
レーヴァティンを本気で使えばというのだ。
「草一本残らないんだ」
「全ては焼け野原」
「そうなりますね」
「その炎によって」
「だからな」
それだけにというのだ。
「使わないさ、焼き尽くすとかな」
「後に残るのは」
「もう何もないですね」
「そうなっては意味がない」
「だからですね」
「ああ、出来る限りな」
そのことがわかっているからだというのだ。
「使わないな」
「つまり持っている」
「それだけで大きい」
「本気を出せばそれだけの力がある」
「そのことだけでいいですね」
「ああ、それを宣伝してな」
そしてというのだ。
「やっていくな」
「わかりました」
「ではそのことも喧伝して」
「そうしてですね」
「この地域を掌握しますね」
「出来るだけ戦わない様にして」
「そうしていくな」
こう周りに答えてだった。
久志はルールの掌握を出来るだけ戦をしない大軍と武器それにレーヴァティンのことを喧伝して進めていった。
ルールは事実それで帝国に入った、久志はルールの掌握を終えるとすぐに軍議を開いて将帥達に言った。
「ルールも掌握したしな」
「はい、だからですね」
「次の動きに移りますね」
「そうしますね」
「次はな」
まさにというのだ。
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