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オズのジンジャー将軍

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第九幕その十一

「多いから」
「そのこともだね」
「覚えておいてね」
「わかったよ、僕達は夜はいつも寝ているけれど」
「夜は夜でね」
「動く生きものもいるんだね」
「そういうことよ」
 ヤモリはカルロスに笑ってお話しました、そして。
 夜の中でムササビやモモンガが飛んでリス達が動き回ってでした。
 梟のホーホーという鳴き声も聞いてカルロス達五人はわかりました。
「そうだね」
「オズの国も同じだね」
「夜の世界があって」
「夜の生きもの達も暮らしている」
「そうなのね」
「私は外の世界のことはよく知らないけれど」
 それでもとです、ヤモリは五人の子供達にこうもお話しました。
「オズの国でもよ」
「お昼と同じく」
「ちゃんと世界があって」
「その中で沢山の命が暮らしていて」
「そこに世界があるね」
「それも同じ場所で」
「そうよ、同じ場所だけれどね」
 それでもというのです。
「世界はね」
「違うね」
「お昼と夜でね」
「別の世界で」
「同じ場所でも時間が違うだけで」
「また違う世界になるね」
「そうよ、まあ私は夜の世界が好きで」
 それでというのです。
「お昼の世界には興味はないけれどね」
「そうなんだ」
「この世界はとても楽しいから」
 カルロスに答えました。
「夜の世界がね」
「それでなんだ」
「そう、だからね」 
 それが為にというのです。
「お昼はいつも寝ているのよ」
「夜の時の僕達みたいに」
「そうよ、夜の世界は楽しいわよ」
 ヤモリは実際に嬉しそうに言いました。
「本当に」
「成程ね」
「それに寝ることもね」
 このこともというのです。
「大好きだし」
「それは僕達もだよ」
「寝ることが大好きでよく寝られるなら」
 ヤモリは笑ってお話しました。
「それは幸せなことでしょ」
「凄くね」
「私はそちらも出来ているからね」
「楽しくてなんだ」
「満足しているから」
 お昼にそうしていてというのです。 
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