八条学園騒動記
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第六百十九話 レモンティーその八
「やっているんだよ」
「そういうことね」
「だって平日のお昼からデモしているんだよ」
普通の人達が働く時間にというのだ。
「もうこれはね」
「働いていないってことで」
「それが明白だから」
「じゃあどうしてお金を得ているか」
「自分の生活もあるし」
このこともというのだ。
「あの人達生活に困ってないね」
「ああ、皆普通に暮らしてるわね」
七海も言った。
「貧乏そうにもね」
「見えないよね」
「外見でぱっとわかるけれど」
そうした容貌だがというのだ。
「普通の服着てね」
「普通の身なりだね」
「ええ」
「何となく雰囲気でわかるけれど」
そうした服装だとだ、菅は言った。
「それでもね」
「悪い服じゃないわね」
「うん、その生活はね」
「金銭面でどうして支えらているか」
「働いていないのに」
「そう考えたら」
「犯罪かエウロパからのお金の残りか」
それかというのだ。
「生活保護を役所からね」
「貰ってるの」
「あれこれ理由付けてね」
その様にしてというのだ。
「あと年金とかも」
「それであれこれ工作してるの」
「連合が悪くなる様にね」
「酷い話ね」
「それ今問題になってるよね」
スターリングも言ってきた。
「ああしたプロ市民に生活保護や年金支給するの」
「毎日デモして工作活動してるからね」
「過激派と結託していたりね」
「若しくは過激派だったり」
そのものだったりとだ、菅は彼等の話もした。
「そうした人達でね」
「そんな人達に生活保護とかね」
「年金とかね」
「支給するのはね」
「どうかってなってるね」
「本当に困っている人のところに行くべきだよ」
生活保護のお金はというのだ、この時代でも言うまでもなく生活保護も年金も市民の税金から出ている。
「そしてそうした人達にはね」
「生活保護なんてしない」
「絶対にね」
まさにというのだ。
「そうならないとね」
「そうだね」
「幸いエウロパ工作員は一斉摘発されて」
工作の根源がそうなってというのだ。
「それでね」
「宇宙海賊も掃討されてるし」
「ああした連中って海賊とも結託していたけれど」
「その海賊もね」
「掃討されて」
そうなってというのだ。
「連中も関係がどんどんわかって」
「警察の手が及んでるから」
「あんたの知り合いの人みたいになっていっていくわね」
蝉玉は菅にこう言った。
「どんどん」
「そうなっていくだろうね」
「これからね」
「それでそうした人達にはね」
「生活保護も年金もね」
「支給されなくなるよ」
連合では凶悪犯罪の前科がある者には生活保護や保険、年金は一切支給されない、そして就職も極めて制限される。凶悪犯罪に厳しい社会故のことだ。
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