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レーヴァティン

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第二百七話 冬の進軍その十二

「ビールは飲み過ぎると痛風になるだろ」
「ええ、それが問題です」
「どうしてもです」
「そこが厄介です」
「ビールについては」
「すぐなるものじゃないけれどな」 
 ビールを飲み過ぎてもというのだ、痛風は次第になるものである日急になってしまうものではないのだ。
「けれどな」
「飲み続けると悪い」
「だからですね」
「ビールばかりにはしない」
「そういうことですね」
「そうするな、痛風になったらな」
 その時のことも話した。
「正直戦うどころじゃないだろ」
「ですね、私はなったことはないですが」
「私はあります」
「私もあります」
「私はありません」
 将帥達は口々に述べた。
「かなり痛いそうですね」
「痛いぞ、あれは」
「足の親指の付け根が痛くなる」
「恐ろしい痛さだ」
 なったことのある者達が話した。
「上下から締め付けられる」
「そうした痛さだ」
「もう歩けない」
「数日はそうなる」
「そして風が当たってもだ」
 それでもというのだ。
「恐ろしいまでに痛い」
「人と擦れ違い肩が当たってもだ」
「あんな恐ろしい病気はない」
「ならないに越したことはない」
「それは言っておく」
「そうみたいだな、俺もなったことないけれどな」
 英雄も言った。
「けれどな」
「ならないことですね、最初から」
「それに越したことはないですね」
「だからですね」
「陛下も今言われますね」
「ああ」
 実際にというのだ。
「だからな」
「それ故にですね」
「ビールだけにしない」
「ワインも入れますね」
「そうしますね」
「この浮島はあまり水がよくないしな」
 このこともあってというのだ。
「酒をよく飲むけれどな」
「飲む酒には注意する」
「そうしていきますね」
「兵の健康も考えて」
「そうして戦える様にしますか」
「そうしろ。あと女や男を遊んでもな」
 久志はこちらの話もした。
「こっちの病気にもだよ」
「注意ですね」
「梅毒や淋病に」
「そうした病気に」
「なったらすぐ治療だよ」
 そうしろというのだ。
「いいな、梅毒なんてなったらな」
「はい、あの病気もですね」
「非常に恐ろしいですね」
「@やはり戦えなくなります」
「それどころでなくなります」
「下手をすれば身体がボロボロになり」
「そして無残に死にます」
 将帥達も述べた。 
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