イベリス
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第九話 部活も入ってその二
「私もわかります」
「ええと、小山君だったね」
「はい、小山咲です」
咲は自分の名前のことも話した。
「宜しくお願いします」
「小山さんもそうした部活知ってるんだ」
「剣道部で顧問の先生がやりたい放題の暴力振るったとか」
「先輩の場合もあるね」
「そうしたお話を聞きまして」
「それで小山さんも知ってるんだね」
「いい部活に入らないと駄目ですね」
咲は部長にあらためて答えた。
「顧問の先生でも先輩でも」
「うん、さもないとね」
「自分が痛い目を見ますね」
「そうなるよ」
絶対にとだ、部長も答えた。
「だからね」
「それで、ですね」
「うちはそういうのないから」
この漫研はというのだ。
「だからね」
「安心してですね」
「若し何かあったら」
その時はというのだ。
「僕に言ってもいいし僕に問題があったら」
「その時はですか」
「先生にね」
顧問の先生にというのだ。
「そうしてね」
「そうしてもいいですか」
「問題があったら正さないと」
それこそというのだ。
「駄目だから」
「それで、ですか」
「僕に問題があったらね」
「先生にですか」
「何なら警察にもだよ」
公権力にもというのだ。
「言っていいよ」
「警察って」
「あくまで問題があったらね、これでもいい人でいたいから」
そう思うからだとだ、部長はこうも話した。
「悪いことはしない様にしているよ」
「セクハラとか暴力とかですね」
「お金のこともね」
「そちらもですね」
「あと万引きもだし」
これもというのだ。
「煙草やドラッグもね」
「されないですか」
「当然いじめもね、全部ね」
「されないですか」
「ただお酒は好きだよ」
これはというのだ。
「いつもお家で飲んでるよ」
「それはですか」
「流石に外では飲まないけれどね」
未成年だからである。
「そうしているけれど」
「お酒はお好きですか」
「そうだよ、それでね」
「悪いことはですね」
「しないよ、好きなのは漫画とゲームとアニメとライトノベルだよ」
そうしたものだというのだ。
「あと野球は楽天だよ」
「楽天ファンですか」
「まー君が好きでね」
田中将大である、高校時代から活躍している現代の大投手だ。その体格の見事であることも知られている。
「それでITにも興味あるから」
「漫画とかゲームとかネットでよく調べますし」
「だからだよ」
それでというのだ。
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